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「…なんで来ないの？」
やっぱり、その話か…。
最後に部屋を訪れてから１ヵ月。
廊下ですれ違うたびに、ぎゅっと手を握られる。
だけど、あの日を境に私がその合図に応えたことはなかった。
『…言ったじゃん。もうやめようって』
「俺は納得した覚えないけど」
『…なに言ってんの』
本命がいるくせに。
甘いひとときを過ごす相手がいるくせに。
なんで私に執着するの？
去っていく私を引き止めもしなかったくせに。
簡単に手放したくせに。
『…もう私の中では終わったことだから』
「ちゃんと理由を話して。…じゃないと、この話終わらないから」
理由なんて話せるわけがないのに、話せと請う。
困るくせに。
好きだって言ったらそっちから離れていくくせに。
『別に。面倒になってその気が無くなっただけ』
『だって馬鹿馬鹿しくない？』
『こんなこと続けてたらいつか絶対後悔する日が来るんだから、あとくされないうちにお互い大人になろうよ』
きっぱりと、突き放す。
私はもうあなたとこれ以上関係を続ける事はできない。
望んでいた幸せをあんな風に拒否されて、帰れば良かったのになんて、なんで言われなきゃいけないの？
どれだけ私を傷つけたかわかってもいない、わかるつもりもないあなたの側で、なんで私だけ苦しい思いをしなきゃいけないの？
『終わり。…ね、片寄君』
今度こそ開いたドアの向こうに身を滑り込ませて、長く続く廊下をひたすら歩く。
どんどん薄くなっていくフローラルの香り。
やっぱり私は、誰からも愛されないんだ。
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∵ R ∵ - 玲於くんがかっこよすぎて、涙が止まりません…(感泣) (2017年4月10日 22時) (
レス) id: bc068a0168 (このIDを非表示/違反報告)
光(プロフ) - 玲於の話好きです。 (2017年1月4日 15時) (レス) id: 37f184468a (このIDを非表示/違反報告)
マダムムラサキ(プロフ) - 風すけさん» ありがとうございます!!読ませていただきます (2016年8月5日 21時) (レス) id: cdbc4f2c0b (このIDを非表示/違反報告)
風すけ(プロフ) - こんにちは、おそくなってすみません。そうですね、なかなか300まで遠いです。今、新しい小説を書いているのでゆっくり300を目指そうと思います。新しいのを見たいって言っていただけてすごく嬉しいです。ありがとうこざいます！ (2016年8月5日 17時) (レス) id: 9031f63977 (このIDを非表示/違反報告)
風すけ(プロフ) - 遅くなってごめんなさい。リクエストありがとうございます。了解しました！ (2016年8月5日 17時) (レス) id: 9031f63977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風すけ
| 作成日時：2016年3月9日 15時
