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Side REO




ばちん、と乾いた音が鼓膜に響いて、それからあとを追うように左頬がじんじんと痛みだした。



「…いってーな」


きっとAが持っているありったけの力をぶつけられたんだと思う。

それに気付いて、これで良かったんだと自分を無理やり納得させる。



あんな酷いこと本当は言いたくなかった。

だけど俺に情が残っていて手加減をするようなら、Aは大樹の元にきちんと戻れないと思ったから。



Aの1番は大樹だって分かってる。


所詮俺は2番目で、居ても居なくてもよかった存在。

ただの気の迷いで俺との時間を選んで、あとで後悔してほしくなかった。





『最低…』



そう呟いたAは、汚いものを見るような目で俺を睨みつけたあと雨の中を走っていった。


残された俺を打つ雨は、さっきよりもまたより一層強く激しくなっていて、これが俺に与えられた罰なんだと確信した。


2番目でもいいなんて思ってたくせに、1番目を求めた俺への神様が与えた罰。



これでいい。
後悔なんかしてない。

ただ、ひとつだけ失敗したことは、Aを泣かせてしまったこと。


俺が泣かせてどうするんだよ。





「…くそっ」



その場にしゃがみこんでキャップをとってガシガシと頭をかく。

雨避けを失った頭のてっぺんから雨がザァザァ打ちつけてきて、容赦なく俺の顔をぐっしょりと濡らした。









どれくらいそうしていたのか分からない。

一瞬だったのか、はたまた長い時間こうしていたのか。


地面を見ていた俺の視界にスニーカーが入り込んできて、激しくからだを打ちつけていた雨の冷たさがなくなった。

バチバチと音がする。



「そこまで言わなくても良かったんじゃないの?」


頭上から降ってきた声に頭をあげると、いつになく真剣な面持ちした隼が立っていた。






 

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∵ R ∵ - 玲於くんがかっこよすぎて、涙が止まりません…(感泣) (2017年4月10日 22時) (レス) id: bc068a0168 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 玲於の話好きです。 (2017年1月4日 15時) (レス) id: 37f184468a (このIDを非表示/違反報告)
マダムムラサキ(プロフ) - 風すけさん» ありがとうございます!!読ませていただきます (2016年8月5日 21時) (レス) id: cdbc4f2c0b (このIDを非表示/違反報告)
風すけ(プロフ) - こんにちは、おそくなってすみません。そうですね、なかなか300まで遠いです。今、新しい小説を書いているのでゆっくり300を目指そうと思います。新しいのを見たいって言っていただけてすごく嬉しいです。ありがとうこざいます! (2016年8月5日 17時) (レス) id: 9031f63977 (このIDを非表示/違反報告)
風すけ(プロフ) - 遅くなってごめんなさい。リクエストありがとうございます。了解しました! (2016年8月5日 17時) (レス) id: 9031f63977 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:風すけ | 作成日時:2016年3月9日 15時

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