無視 ページ10
パッとかがんで拾ってくれた小瀧くん
「ちょ、Aちゃん！
これ『死ね』って書いてあんで！？
こっちには『根暗』…『性格ブス』…『尻軽女』…」
「あー」
「あー、やないやろ！俺に相談してくれてへんやん何これ？」
小瀧くんにも神ちゃんにも問い詰められてとっさに嘘をつく
「これね、女子の中で流行ってる変なゲーム！
お互いの悪口を言い合うの、変でしょ？」
「なーんだそゆことか！」
あっさり納得した小瀧くんと対照的に
「…ほんまに大丈夫なん？」
探るように聞く神ちゃん
「…だ、大丈夫だから！ちょっと…トイレ行ってくる」
その場から離れたくて紙を全部ゴミ箱に捨ててトイレへ
あーあ、嘘ついちゃったな
でも無駄な心配かけたくないし…
やっぱり無視し続けるのが1番だよね
頑張れ、私
でも次の日
さすがに無視出来ない出来事が
午後の体育の授業
隣のクラスと合同だから小瀧くんも一緒だ
「うっしみんなおるか！ほな体育始めんでー！まずストレッチや！！」
真っ赤なジャージに身を包んで男性にしては高めの声を張り上げるのは
私の体育教師の重岡先生
その熱さとギャグセンスと顔で女子からの人気も高いらしい
やる気があるのはいいけどなんせやる気がありすぎる
現に今も
「開脚で前に倒れて床に顎つけろー
ええか？ストレッチはなぁ、己の限界との戦いなんや。分かったか？
分かったならやれ。戦うんや！限界超えるんや！いけえぇぇぇぇぇ！！！」
って叫んでる
先生がやってよ、と言いたい所だけど
残念ながらこの人本当に綺麗に180度の開脚して
上半身床につけられるから何も言えない
苦しんでる生徒を見ながら変なステップで歩き回って
たまにシャドーボクシングしてゲラゲラ笑うこの先生が私には理解が出来ない
そんなストレッチが終わり今日はバレーボール
基本女子と男子で分かれて試合するから
神ちゃんとあいつと小瀧くんとはバラバラ
重岡先生も男子を監修することが多い
大体隅の方でコソコソしてるんだけど
今日はなぜか同じチームの子に真ん中の方に押しやられた
まあ上手くないけど頑張るしかないか。
ホイッスルが鳴って敵チームを見る
敵チームにはバレー部が多め…
そしてみんないつもに増して目つきが鋭い気がする
なんでだろ？
脳内で注意警報が鳴り響いている中試合は始まった
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てでぃー(プロフ) - 夏さん» 教えてくださりありがとうございました！これからも読んでいただけると嬉しいです。 (2017年8月23日 18時) (
レス) id: 031adc9624 (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - 夏さん» ページ12では『お大事にして欲しいわねー』を、ページ16では『はい！お大事にしてくださいねー』を言い切る前に"あいつ"と桐山先輩が話し始めたことを表した意図的表現だったんですが、誤解を招いてしまい申し訳ありません。 (2017年8月23日 18時) (レス) id: 031adc9624 (このIDを非表示/違反報告)
夏 - ページ12【お大事にして欲し】→欲しい、 ページ16【はい！お大事】→はい！お大事に だと思います。 (2017年8月23日 16時) (レス) id: 1a0acc03b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てでぃー
| 作成日時：2017年8月11日 0時
