ツンデレ上司 [黄] 番外編

余裕 ページ27

しばらくして離れようとすると

後頭部をグッと抑えられてもっと深く口づけされる

息が苦しくなって先輩の胸を軽く押すとようやく離してくれた



「…なんで他の男の話ばっかするん？」

「ほ…他の男？あ、小瀧とか神ちゃ」



また口を塞がれる

呼吸がまだ乱れていたのもあってさっきより息が続かない



「6人のこと嫌いなの？」

「ちゃうねん、ただ…いや、やっぱやめよ」


先輩はDVDを片付け始めた


「何！」

「だってこれ言うんめっちゃカッコ悪いもん」

「そんなことない。言って？」



また隣に座って私の左手を両手で取っていじり



「…嫌やねん。Aが他の男も見とって、他の男がAも見とるの」

「友達でも？」


「Aにとっては友達でも他の奴がそうやって思っとるか」

「でも友達とは離れたくない」


「…せやんな。ごめん」

「ううん！むしろ嬉しい」


「え？」

「淳太の余裕ないとこ初めて見た笑」


「そか…よかったぁ
とんでもない束縛男と思われて嫌われるかと思ったわ笑」


目尻にシワを寄せ安心しきった可愛い笑顔を見せる淳太



「いつも私ばっかりドキドキしてて悔しいもん」

「俺がいつも余裕あると思ってるん？」

「違うの？」

「へぇ…」


今度はニヤニヤしている



「っていうかさ…いや、やっぱやめよ」

「何やねん言えや」

「だって恥ずかしいもんキャラじゃないし」

「俺しかおらんやん」



「…私は淳太が好きなんだもん、他の人は関係ない」



体温が上昇する

あーもっとこういうの普通に言える女の子だったらよかった！


必死で淳太に背を向けて手で顔を隠す



「…ほんまずるいわ」



肩を持たれ淳太の方を向かされる

手も外されそうになり



「ちょ、見ないでって！」

「嫌や見る」

「絶対ひどい顔してるもん今」



抵抗もお構い無しに急に目の前が明るくなって
中間先輩の茶色くて大きい綺麗な目が私を覗き込む



「照れてんの？」

「照れてないし！」



「もう1回言うてや。誰のことが何やって？」



「…淳太のことが好き。

大学時代街でぶつかった時から！ずっと！」



一瞬驚いたような顔をしてからまたいつも通りに戻り



「…ん。俺もAんこと好きやで」



今度は短いキスをした


そのまま何をするわけでもなくお互い腕を回してくっつき合う



「ねえ淳太？」

「んー？」


「私は街で初めて会った時からずっと淳太のこと好きだけどさ、

淳太は私のこといつから好きなの？」



「んー…」

いつから -淳太side-→←お家デート -あなたside-

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