ツンデレ上司 [黄] 番外編

計算 ページ12

どうしよ、このまま蚊帳の外にはなりたない

いくら先輩とはいえ中間淳太に絶対おとなしく渡したない



どうにかしてまだ関わってられへんやろか…



ずるい俺は元々アホではない頭をフル回転させて

ある作戦を思いついた



「ほんんんんんまに、好きなんやな？」

「…うん、好き」



そう言ってまた頬を染めるAに胸がチクっとしながらも



「…そか。うっし！
ほな恋愛マスター小瀧望がお力を貸してしんぜよう」



きっとウブなAは協力が得られるなんて
思ってもなかったんやろう、キョトンとして


「え、いいの？」

なんて聞いてくる



そんなん俺の想定内や



「そういうことやなかったん！？」

「いや、そんなにあっさり引き受けてくれると思わなくて…」


「ふはっ、俺一応優しい王子様で通っとるんやからな？」

「みんな飛んだ見誤りをしてるよね」


「うわ、のんちゃん傷つくーうぇーん」



あたかもAが俺に提案してきたていにして
ついでにいつも通りちょけて。



計算高いな、俺…笑



でも少しだけええとこ見せたくて
会計になり顔が曇るAを尻目に財布を出した



「俺ら割り勘同盟、やろ？忘れたんか？」



大事な約束なんや、

忘れたなんて言うたらそれこそのんちゃん傷つくで？笑



なんて冗談を心の中で言うとる時に限って




「うぅー小瀧ぃーーー泣
最高。今なら抱きつけるかも」




なんでそんな思わせぶりなこと言うん？




「…ほら、はよ会社戻んで！」



慌てて取り繕ったけど、俺の動揺は隠せたんかな…



まあそれは置いといて。






正直助けるとは言うたんやけど

何をどうするかなんて考えてへんくて。



ただ置いてけぼりにならへんように言うたようなもんやし…




その夜とりあえず頭をひねって考えて

次の日始まったんが恋♡来いYou&Me大作戦や



ほのかな期待を込めて「You&Me」にしたんは俺だけの秘密。




とりあえず重岡に探りを入れてみると
意外と好感触で飲み会までセットされて

そこに俺が入れたんは大収穫！



機嫌が一気に良くなって

Aのこともウインクなんてつけて嫌味なく背中押せて。



「よかったなA、彼女なしの女子免疫ゼロなんてお前でもいけるやん！」



嘘や、ガッツリ嫌味言うてもうた。笑



中間先輩って唇腫れとる以外イケメンやし

女の子慣れしてへんのが意外やわ。



あっ唇イジリしたんはここだけの内緒やで？笑





まあとりあえずAが嬉しそうやしよかったわ

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