同期以上友達未満 [赤] RETURNS

ぶっ飛んだ提案 ページ10

「だってA先輩と丸2日会われへんとかほんま無理っすもん！
いくら生き写し2人をお預かりできる言うても！

何でなんすか2泊3日も俺から離れる必要あります！？」


「おい小瀧お前何所有者ぶっとんねんしばくぞ！」




「まぁでもそう言われちゃうとさ…」



今日中に引越しの荷物を出したら
清掃のために丸3日この部屋を空けないといけないらしく

まだ新しい家にも入れないから路頭に迷っていた時



『じゃあ旅行行ってきたらええやん！なぁ！？』


ある日のお昼その話をしたら
桐山先輩がそんなぶっ飛んだ提案をして来たのだった



『いや、でも4人となると旅費もそれなりに…』

『アホか2人でに決まっとるやろ！』


『え？』

『子供出来てから2人で旅行とか出来てないんちゃう？』



なぁ？と目配せした先の中間先輩も頷く


『確かにもう結婚して大分経ったやんな？どんくらい？』

『えーっと…』



『今年で7周年すよ7周年！』

『何で小瀧の方が詳しいねん笑』


『A先輩のことならなーんでも知ってますから♡』

『お前はストーカーか』


ニーッと笑う小瀧くんの頬を笑いながら軽く叩く大毅




『何か特別なことしてもええんちゃう？倹約家なのはええことやけど』

『おれも神ちゃんにさんせーやな。
たまには子供のこと気にせんでゆっくりしてええと思うし』


オアシスのような神ちゃんと流星くんのペアにまで言われると
いよいよ心が揺らぐ



『でもせいと日花里がなぁ…』

『俺の実家は遠いしお前んとこも今町内会の何たらで忙しいんやろ？』



『あのーぅ…』


そんな中おずおずと小さく手を挙げる濱ちゃん先輩に
全員の視線が集まる




『ただの提案なんやけど…
俺ら6人で、ちびっこら預かる、って、どうでしょう…？』




全員でシーンと静まると慌て出す先輩


『や、ごめんやっぱ何でもないわ！ハハッ！
そらぁ俺らなんかに大切な子供預けるなんてな！心配やんな！』



『それ…天才や！名案！』

『え？』


大毅と私以外の5人に大絶賛され
濱ちゃん先輩は戸惑いつつも少し嬉しそう



『でも！そんな皆さんにご迷惑かけてばかりで申し訳ないし…』

『流石に俺も今回はホイホイ乗られへんわ、
みんなの休日潰して子供2人の世話せぇって…』



『んな水臭いこと言わんといてぇや！なぁ！？』

『しげとAちゃんがええ分には俺らはええよ？』

『そろそろみんなで集まりたかったし』

『ちびっ子らもええ子やしね』

『ちょうど連休釣り以外何しよって思ってたとこやねん！』

『な！A先輩！』

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