同期以上友達未満 [赤] RETURNS

不法侵入者たち ページ32

「お疲れっすA先輩今日元気ないなぁって
思ってたんすけど何かあったんすか
俺A先輩の悩みならいつでも好きなだけ聞きますよ！」


小瀧くんがいつも通り一息で話しかけてきても
大毅とのそっぽ向き対決が終わらず無言でいると



「ほんますぅーぐ喧嘩するんやから笑」


あっけらかんと言う桐山先輩



「なぜそれを！？重岡さては告げ口した！？」

「する訳ないやんお前やろ(名字)！」


「はぁー！？何でもかんでも私にしないでよ！」

「死んでも口だけベラベラ喋ってそうなお前ならやりかねへんやろ！」



「はいほら静かに！」


神ちゃんに注意され一気に拗ねモードに入る私と大毅



「喧嘩しても拗ねるタイミングまで一緒なんか笑」


「うっさい淳太！」

「中間先輩は黙っててください！」



「何でやねん俺の人権どこ行ってん！」


不服そうな中間先輩




「で？それいつまでやるん？」



「重岡が白状するまで」

「だから何をやねん！」


「分かるでしょ！」

「分かれへんわ！俺はお前が全部説明した上で
すいません言うて謝るまで口利かへんからな」



「はいはい分かりましたお好きにどうぞ！
俺が聞きたかったんそーゆーんちゃうねんけどな！」


桐山先輩の質問からまた喧嘩が勃発しそうになると
先輩もいよいよ匙を投げ

濱ちゃん先輩、そして同期と後輩達は
困ったように顔を見合わせるだけだった








「なぁA先輩？」

「ん？」



「もう3週間すよ？いつ仲直りするんすか？」



「小瀧くん？」

「何すか？」


「私いつ小瀧くんのこと家に呼んだっけ？」

「あれ？呼ばれなかったすか？」


「全く？」

「…まぁまぁまぁまぁ！」


「出てって」

「何で俺だけなんすか流星と濱ちゃんは！？」



「2人は静かだからいいの、ほら今喋ってるの小瀧くんだけ」



「…まぁほらほら！俺お茶淹れますから！ね！」

「あ、さっきおれお湯沸かしたんやった」

「おっちょうどええやんナイス流星！
Aちゃん家のお茶美味いねんなぁー」



「あかん濱ちゃんあれ高いねんから！今日上がり込んだん俺らやし
お客様用ちゃう方のお茶っ葉とポットとコップ使う！」


いやお呼びでないの認めるんかい。



人の家のキッチンで勝手にお茶を淹れるなんて
普段なら絶対ツッコんでたけど

そんな気力もなくリビングの床に座っていると


小瀧くんはお茶、濱ちゃん先輩はお土産のケーキ
流星くんは家のお茶菓子を勝手に出して来て

ぞろぞろリビングに集まりようやく落ち着いた



「で？いつ仲直りするんすか？」

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