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はぁ、とため息をつくから慌てて付け足す
「…ごめん、でも事情知ってるから、その」
「やっと言うてくれた」
「へ？」
「やっと言うてくれた、会いたいって」
ピンポーン、とドアベルが鳴った
ハッと我に返って全速力でドアを開けると
そこにはずっと会いたかった彼が立っていた
「インターホン確認せな危ないで？」
「うそ…」
「メリークリスマス。遅くなってごめんな？」
「何で…」
「とりあえず入ってもいい？寒い笑」
後ろ手にドアを閉める淳太くん
「え、だって出張」
「東京出張。お陰で会社出費で来れたわ笑
まあ、代わりに仕事で拘束されちゃったけど」
「クリスマス来れないって…」
「んーん、多分イブ来れへんって言ったと思うで？
今は…お、ちょうど25日や」
得意げにスマホの時計を見せる淳太くんに
重たい寂しさが溶けて代わりに別の感情が湧く
「…ばか」
「ん？」
「ばか！淳太くんのばか！こんなの知らないし、もう…！」
体当たりするように抱きつくと
少し驚いて私を受け止めた後しっかり腕を回してくれる
「もうやだ！本当やだ大嫌い！」
「ごめん。来ない方がよかった？」
「そんなこと言ってない！」
我ながら言ってることがめちゃくちゃだけど
そんな私の頭をゆっくり撫でてくれる淳太くん
「知らないでしょ私がどんだけ寂しかったか！」
「知らんよ？教えてくれへんから」
「…それは」
「俺、"会いたい"とか"寂しい"って言われただけで
冷めるほど心狭い男やないで？」
顔を上げた私の頬をいつの間にか伝っていた涙を親指で拭う淳太くん
「むしろ言うてくれへんと
こんなに好きなのは俺だけなんかなぁって心配」
「…好きだよ、ちゃんと」
「なら良かった」
ニコッと微笑む淳太くん
「あともう少しでまた一緒に住めるから」
「へ？」
「春東京戻れることになってん」
「…本当？」
「本当。帰ってきたら一生心配させへんようにちゃんとするから
その時まで待ってて？」
「何を？」
「それはその時のお楽しみ、ってことで」
淳太くんが私の頬を包み込み
そのまま顔が近づき唇が重なった
「ん。とりあえずお邪魔しようかな」
「あ、そういえばちょうどケーキとご飯余ってるよ」
「えっほんま？うわぁ！シャンパンでも買えば良かったなぁ」
「あるよ？」
「ほんまええ奥さんになりそうやわ」
そう言い私の頬をくすぐる淳太くんの楽しそうな笑顔が
今年1番のプレゼントだな、なんてね。
-第2夜 fin-
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てでぃー(プロフ) - アップルパイさん» こちらにまでありがとうございますー！両方とも読んでいただけてとっても嬉しいです。またクリスマスが近づいてきた頃にぜひ思い出してやってください！ (2019年3月24日 2時) (
レス) id: ebc728ddf8 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ - とってもいいお話でした！ (2019年3月23日 15時) (レス) id: ae68382578 (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - ゆうひさん» いえいえ！気になっていただけただけで嬉しいですよ。最後はもはや若干寄せましたよね笑 締め方に迷っていた時にタイトルを先に考えていたらふと閃きまして笑 (2018年12月24日 0時) (レス) id: ebc728ddf8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - てでぃーさん» あ 、ほんとだ 。ちゃんと読めてなくてごめんなさい !! まつりちゃんの台詞とか 、合いすぎてて … 笑 (2018年12月23日 23時) (レス) id: da02c26587 (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - ゆうひさん» こんばんは！『作者より』にも記載したのですが、最後に曲名だけタイトルとして借りたので一応無関係です…が、今考えてみたら意外と歌詞に当てはまってますね！そう考えて頂いても構いません！笑 適当なことをしてすいません…笑 (2018年12月23日 22時) (レス) id: ebc728ddf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てでぃー
| 作成日時：2018年12月9日 0時
