カフェホリック男子 [桃]

3年連続同じクラスのしげ ページ2

「怒んなや気になっただけやん！」

「喋ったこともないわ！」


「でもほら、他の奴らはそれでも告るし？どぉなんかなぁって」

「ご心配なく。ってか何でしげが私の恋愛に興味あんの？」



「え！？それはーアァーほら、おもろいやん？」

「余計なお世話です！しげもとっとと彼女作れば？」


「作らへんだけですけどー？」

「じゃあ早く作って、誰かあんたのこと
お世話してくれるお人好し探して」



そんな無駄な会話をしている間に
小瀧望が教室に入って来た

異常に大きいその人は気さくに笑いながら
もう1人負けないくらい大きい人と話している



去年一緒で確か今年は隣のクラスの、藤井流星。


前は女子の人気を独り占めで
小瀧望が来てからは二大巨頭、通称ツインタワーの片割れ

2人の噂は嫌でも耳に入って来る




小瀧望が鞄をどさっと置き
どっかり椅子に座りしばらく藤井流星と話して…

あ、机の中を探った



とうとう手紙は彼の手の中

開いて一瞥してからすぐ鞄に突っ込む



「何？」

「別に？ちょ、流星勝手に取んなや！」


「お昼話があるから？屋上？
へー流石小瀧さんは違いますなー笑」

「流星やってよぉ下駄箱にラブレター入っとるやん笑」


「まーまー否定はできひんよね笑」

「すげぇな笑」





「やっぱ俺合うてるやん！」

「声が大きい！」


手招きしてしげを近づけ小声で話す



「あそこ、あの子いるじゃん？小瀧望にこっ酷く振られたの」

「それがお前に何の関係があるん」


「ありえなくない？
人が自分のこと好いてくれてるのに酷いこと言うなんて」

「まぁな？」


「でも今の所別に酷い人って感じはしないよね？
顔もスタイルも確かにいいし。モテ自慢は鼻につくけど」

「んー。どーでもええ」




「ほらほらみんな座り！ホームルームやんで！」


配布物や出席簿を抱えせかせかと入って来たのは
担任の桐山照史先生



「りゅう、自分のクラス戻り」

「えー担任濱ちゃんやしええやろ笑」


「濱田やからあかんねんあいつすぐ出席間違えるから！
お願い戻ってくれ！」

「ちぇー」



藤井流星がいなくなり
しげが席に戻った所でホームルームは始まった






ぼーっと授業をやり過ごしていると
あっという間にお昼


「ほんまに行くんや笑」


しげに呆れ笑いされたのを無視し
教室を出ようとすると



「俺購買行くわーせいぜい頑張れよーー」


なんて声が後ろから追いかけて来る




要するに

『購買行くから俺も昼飯遅くなる
お前と食ってやるからさっさと用済ませろ』


ってことだと思う。

制裁 - 遊び or ガチ→←全てが始まるお節介

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す