恋愛成就エージェンシー [緑]

恋愛エージェント ページ6

「よし、ほな改めて。
この度は恋愛成就エージェンシーのご利用ありがとうございます！
(名字)Aさん。合うてる？」

「はい」


「今回はどんな依頼？」

「えっと…？」


「成就させたい恋のお相手のお名前は！」

「藤井流星さん、です」



「出た？淳太くん」


「藤井流星、株式会社WEST勤務。
出身地は大阪で妹2人おる長男、現在は1人暮らし彼女なし」

「ホォーええ物件やなこりゃ。この人で合うてる？」




「何で…！？」

「それは企業秘密で笑
この藤井くんと(名字)さんはどこまで行きたいん？
両片想い？恋人？婚約者？」


「こ、婚約者！？」

「おー了解、ほな」


「いや！あの、恋人…で、いいんで」



「ほー。淳太くん入力出来た？」

「バッチリ」


「誰がええかな？ハマチャン？」

「いやハマダはさっきの子の方がええやろ、この子と合わせたら…」


「あー…笑 ほなこっちやな。よし、ご依頼受け付けさせてもらいます！」



何だこの不穏な会話は。

ってか手続きこんな簡単なの…？




「そしたら次、今後の説明するな！淳太くん？」

「ん。まず明日の午後我が社の恋愛エージェントを派遣します。
エージェントは(名字)さんの恋愛成就までの計画を代わりに立て
実行を手伝ってくれます」


「(名字)さんのとこにはベテラン送ったからな、安心し！」

「ちなみに日帰りと住み込みコース、どちらになさいますか？」



「日帰り！で！」


最初から赤の他人と共同生活は厳しすぎる。



「よし、完了」



「ほないくつか注意事項！
まずエージェントにはやってほしいことがあったら遠慮なく言うこと！
それもお代に入っとるから、掃除とか飯もお願いしてええんやで！」

「家政婦さんみたい…」


「次！情報欲しかったら俺か淳太くんに連絡すること！出来る限り調べるで」

「はい！」




「最後！エージェントとは恋愛禁止。

向こうも仕事やし(名字)さんもお客さんやし？
ま、藤井さんに首ったけやろけどな！」



「了解です！」




「ほな明日お楽しみに！」

「失礼します」


2人は帰って行った



とうとう登録しちゃった…！






ピンポーン



「はい！」


昨日からずっとそわそわドキドキしていた

ここから始まるんだ…



ガチャッとドアを開けると真面目そうな男の人が立っていた

そこには茶髪で目力が強い顎はしっかりしてて口は小さめ
胸元には似つかわしくないハート形のバッジ




「初めまして、本日から(名字)さんの

恋愛エージェントを務めさせていただく神山智洋と申します」

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