恋愛成就エージェンシー [緑]

お弁当とカップル疑惑 ページ37

「あれが仕事ですから」

「あれ毎回やれば超短期間で依頼終わりません？」


「依頼は数百件、彼は1人。過労死します」

「私もいつか1度お世話になるんですか？」



「そうですね、重要な時に。それより(名字)さん」

「…はい」


「見えとるの分かってます、トマト」

「いや急に増えすぎじゃないですか！？」


「丸々1個くらい行けるでしょう。
お肌褒められる機会が増えたって自慢してきたのはどこの誰ですか」

「うっ…」





「わ、ほんまに作ってくれたんや」


「ほぇーお前の割にはしっかりしてるやん」

「張り切ったわね」



微笑む藤井先輩にガヤを入れる小瀧とミミ

結局次の日のお昼来れなかったのは重岡先輩だけだった



「いただきまーす…ん、うま」

「本当ですか！？」



「おん、めっちゃ美味い。おーきに(名字)さん」


私の隣の藤井先輩を見ていたい気持ちを抑えて
前に座る2人に目をやる



「Aランチそれやったんや」

「そう。Bも迷ったけど重そうで」


「…一口」

「あげない」


「俺のBラン」

「いらないから」



たしかに距離は近いけどカップルかと言われると…



「どこ行くん？」

「水取るだけ」


「言うてくれたら取ったやん」

「あの時はいらなかったの。付いてこなくていいから」


「お手拭き取るだけやし」

「取ってくる？」


「自分で取れる」

「そう」



そんなやり取りをしながら前を歩くミミについて行く小瀧

首を捻っていると



「へへ、2人ともらぶらぶやなー笑」

「えっ先輩知ってたんですか？」


くふくふ笑う藤井先輩



「望から昨日電話来てん。飛び跳ねて喜んどった笑」

「へぇ…小瀧も好きだったんだ」


「南さんからは？」

「連絡ゼロですよ、あの子そういう所あるんで」


「え、じゃあ何で知ってるん？」

「あ！その、勘ですかね…」





あとはミミに聞くだけ、と思っていたら
ちょうどその日の帰り2人きりに。



「…今週末楽しみね」

「へ？」


「聞いてないの？
今週の金曜あんたの家で濱ちゃんのお別れ会やるって」

「そうなの！？」


「そう聞いたけど。違うの？」

「じゃあそうかも…ってことは本当なんだ？」


「何がよ」

「小瀧」


「…あー疲れた」

「ミミ！」


「それより昨日定時後」

「告ったの小瀧？ミミ？」


「あのバカ後輩帰ったのよ最低じゃない？」

「3周年記念日でしょ？」


「そうなの？」

「昨日遠隔でパソコン落とした人が言ってた」


「中間淳太…」

「それより！」



私の質問攻めをかわす間ミミの顔は赤くなる一方だった

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