茜色の横顔 ページ46
「あーあ、最近ようやく気持ちに蓋出来始めとったのに
まーたこじ開けに来るんやから笑」
照史くんが近づいて来て
いつの間にか涙でビショビショだった私の頬を拭う
「それって、さ…」
「Aちゃん。また美人になったな？」
「…自惚れて、いいの？」
「先に言わせてほんまにごめん。
好きやで、Aちゃんのこと。
Aちゃんが思っとるより、ずーっと前から」
「ずっと、待ってた…」
ようやく聞けたその言葉
顔を手で覆ってさらに溢れる涙を隠すと
そのまますっぽりと包み込まれた
「ごめんな？ほんまにごめん」
「…気にしすぎ。優しすぎるんだよ、照史くんは。
私は6歳上でも何も気にしないのに」
照史くんのバカ、バカと
頼もしい胸板を拳でぽすぽす叩くけど
照史くんは私がどんなに叩いても、
どんなに胸元を濡らしても全部受け止めてくれて
ただひたすら私のことを強く、強く抱きしめてくれた
「…俺と、付き合ってくれへん？」
「…そんなん、聞かなくても決まってるじゃん」
照史くんの腕の中はあの日と違って幸せで。
ようやく離れたと思ったら今度は顔が近づいてきて
唇が重なり合った
今度こそ離れると
照史くんはいつになく穏やかに笑っていて
私の目元を何度も親指で拭ってくれる
「泣き顔だけは、まだまだお子ちゃまやな？笑」
「…ごめん、泣き顔だけじゃないかもしれない」
「ええよ、背伸びせんといて？
俺はどんなAちゃんでも好きやから」
見て？夕日。綺麗やな？
照史くんに示された方向を見ると
ちょうど夕日が水平線の向こうに沈んでいくところで。
でもそれより何より
私が5歳の頃から憧れてきた
茜色の光に照らされた照史くんの横顔が
1番綺麗、なんてね。
THE END
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みき(プロフ) - これからも、色々な素敵な作品を期待してます。 (2018年6月2日 19時) (
レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - みきさん» 優しいお言葉ありがとうございます。色々な作品の予定もあるのでお時間頂いてしまうかもしれませんが、最低でも小話1つは落とせるように頑張らせていただきますね！ (2018年6月2日 13時) (レス) id: 2940520ede (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - そんな、お気になさらないでください。この作品にこだわらず、他のも楽しませて頂きます。いつでも構わないので、出来たらよろしくお願いいたします。 (2018年6月2日 6時) (レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - みきさん» 少しお時間頂いて考えさせていただいてもいいですか？小話は後先考えず出せるのですが、短編集や長編となると心配性なのでそれなりの覚悟が必要で、今私に今作以上の物を書けるか不安で...アイデアを出してみて、吟味した上でまたご連絡させていただいてもいいですか？ (2018年6月1日 15時) (レス) id: 2940520ede (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 続編として、新作で初めて頂くことは出来ないのでしょうか？出来れば、もっとこのストーリーを楽しみたいです。 (2018年6月1日 6時) (レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)
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