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頼れるお兄ちゃん ページ43

「ほんま俺のことナメすぎやで笑

あの誕生日プレゼントのディフューザー、
絶対照史1人じゃ選ばれへんから」



「んーでも…」





「スマホ出し。メッセージ開いて」



「え?」




「兄貴命令や。今すぐ」


「分かったから!」






淳太くんは私のスマホをいじり

私と淳太くんのやり取りから勝手に連絡先を登録した








『桐山照史』








「あとは自由にし?」




淳太くんは自分の缶の中のお酒を煽った







スクリーンに浮かぶ4文字をぼーっと見つめる





「あ、そういや濱ちゃんも会いたい言うてたで」

「…ほんと?私も会いたいなー」







スマホの画面はしばらくして真っ暗になった









「じゃあ帰るな」

「うん、気をつけてね」



「ちゃんと戸締りするんやで」

「してるから」


「風邪引かないようにな」

「分かってる」





素直やないなぁ、と笑われてから


私の頭の上で何回か優しく弾む淳太くんの手を上から握る







「ねえ淳太くん。



私はいつまで悩めばいいんだろ」








「…普通は悩みたいだけ悩めって言うんやろうけど

俺はAは悩みすぎやと思う。



ちゃんと想い届けてへんねやろ?


言うてみるのもありなんちゃう?」








「今更だけど…怖い、気もする。



こっぴどくフラれたらどうしようって」







「照史はんなことするような人ちゃうよ。

それに仮にあかんかったとしても
ちゃんとフラれた方が前に進めると思う。



勇気はいるけど、損はないんちゃうかな」







「…そっか。じゃあ頑張ってみる」







「ん、それでこそ俺の妹や」





ほれ、笑顔笑顔!と
私のほっぺたを横に引き伸ばしてから


満足げに笑って淳太くんは帰って行った









部屋に戻ってソファーに勢いよく腰掛けてから
1番角に寄って縮こまる




ポケットからスマホを取り出していじっていると


いつの間にかあの画面に行き着いてしまう







『桐山照史』









「…よし」









>照史くん、急にごめんね。
淳太くんから連絡先もらいました





>よかったら今週の日曜日会えませんか?

この間のお礼がしたいです。






それを送った瞬間不安と安堵が一気に押し寄せて


私はそのままソファーで寝てしまった









窓から差し込む朝日で目覚めると

照史くんから返事が返って来ていた







>全然ええよ!




>日曜日も空いてんで!お礼なんてええのに。








>楽しみにしとくな







.

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みき(プロフ) - これからも、色々な素敵な作品を期待してます。 (2018年6月2日 19時) (レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - みきさん» 優しいお言葉ありがとうございます。色々な作品の予定もあるのでお時間頂いてしまうかもしれませんが、最低でも小話1つは落とせるように頑張らせていただきますね! (2018年6月2日 13時) (レス) id: 2940520ede (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - そんな、お気になさらないでください。この作品にこだわらず、他のも楽しませて頂きます。いつでも構わないので、出来たらよろしくお願いいたします。 (2018年6月2日 6時) (レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - みきさん» 少しお時間頂いて考えさせていただいてもいいですか?小話は後先考えず出せるのですが、短編集や長編となると心配性なのでそれなりの覚悟が必要で、今私に今作以上の物を書けるか不安で...アイデアを出してみて、吟味した上でまたご連絡させていただいてもいいですか? (2018年6月1日 15時) (レス) id: 2940520ede (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 続編として、新作で初めて頂くことは出来ないのでしょうか?出来れば、もっとこのストーリーを楽しみたいです。 (2018年6月1日 6時) (レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:てでぃー | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年4月12日 0時

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