公園 ページ20
私が振り返るとそこには
制服で鞄を肩に引っ掛けた彼が立っていて
じっと私のことを見つめている
「何、してるの」
「文化祭の準備、何となくキリええとこで切り上げてん」
「…そっか、ありがとね」
「おおん全然」
ようやくそのことに気づいた照史くん
「おぉ自分あの子やんな！」
「お久しぶりです、神山智洋です」
「そうそう神ちゃんや！
自分も前見た時から随分でっかくなったなぁ！」
「それはどうも」
神ちゃんはいつもの優しい笑顔を浮かべることはなく
鋭い目で照史くんのことを見物している
照史くんは何も気にすることなく笑顔
「どしたん？何か用？」
「今、Aに用ありませんよね？」
「…どゆこと？」
「置いてけぼりにするくらいなら俺が借りますね。じゃあ」
神ちゃんは行くで、と私の手首を掴んで歩き始めた
照史くんといたい気持ちは山々だけど
あれ以上あの女の人と照史くんが喋っているのを見て
この恋に失望したくなくて
私は抵抗することなく神ちゃんについて行った
最後に振り返って見た照史くんの顔からは
彼が今どんな心情なのか読み取れることはなかった
グイグイと引っ張られるがままに歩いていたけど
しばらくして急に立ち止まる神ちゃん
「手首。痛ない？」
「ううん、大丈夫」
「そか」
納得したように1度だけ軽く頷きまた歩き始めた
そしてようやくたどり着いたのは公園
神ちゃんと私が1度迷子になったことがあるあの公園だ。
高校生になった私たちは流石に遊具に直行することはなく
代わりにベンチにどちらからともなく座った
間は、遠慮がちに中途半端に開けられたまま。
「…ごめんね」
ようやく口を開き謝罪の言葉を口にする
「何が？」
「…文化祭の準備サボって遊びに行って」
「そっちちゃう。謝ることがあるとしたら」
「え？」
「あの人…桐山さん、やっけ。
…好き、やったん？」
私が答えられないでいると眉を下げる神ちゃん
「俺には言えへん？」
「…うん。好き」
「…そか」
少し間を開けて神ちゃんはハハッと笑って
ピンッと伸ばして地面から持ち上げた足先に目を落とした
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みき(プロフ) - これからも、色々な素敵な作品を期待してます。 (2018年6月2日 19時) (
レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - みきさん» 優しいお言葉ありがとうございます。色々な作品の予定もあるのでお時間頂いてしまうかもしれませんが、最低でも小話1つは落とせるように頑張らせていただきますね！ (2018年6月2日 13時) (レス) id: 2940520ede (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - そんな、お気になさらないでください。この作品にこだわらず、他のも楽しませて頂きます。いつでも構わないので、出来たらよろしくお願いいたします。 (2018年6月2日 6時) (レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - みきさん» 少しお時間頂いて考えさせていただいてもいいですか？小話は後先考えず出せるのですが、短編集や長編となると心配性なのでそれなりの覚悟が必要で、今私に今作以上の物を書けるか不安で...アイデアを出してみて、吟味した上でまたご連絡させていただいてもいいですか？ (2018年6月1日 15時) (レス) id: 2940520ede (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 続編として、新作で初めて頂くことは出来ないのでしょうか？出来れば、もっとこのストーリーを楽しみたいです。 (2018年6月1日 6時) (レス) id: b4e2f9f02b (このIDを非表示/違反報告)
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