ベッドタイムストーリー [JW] 短編集

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それから俺とAはどんどん仲良くなって


Aが立候補したのを見て俺も文化祭のクラス委員に立候補して
一緒にクラスをまとめたり

学年が変わってクラスがバラバラになっても話しに行ったり

お互いの悩みを相談したり、受験の時は励まし合ったり。




何なら誰にも言うてへんけど

大学もAと同じ所に行くために
元々アホやったけどそれなりに一生懸命勉強して一緒の所に合格した




3年間一緒やった間


俺はずっとAのことが好きやった




たまに『そろそろ離れなあかん』って彼女を作ってみては別れて。





でもAはもちろん俺のことを友達としてしか見てへんから
よく恋愛相談もされた



『濱ちゃんにしか相談出来ないことだから』



なんて言われたらノーなんて言える訳なかった







“付き合う”ということがまだお遊びで
Aが今付き合うてるかどうかも全部知っとったあの頃に

ちゃんと気持ちを伝えればよかったのに。




そん時伝えとったらこない微妙な関係になることはなかったんかな？





今もほら、部屋着でAが自分の座っとるベッドに来て、と手招きしとる

このまま押し倒して俺も男やって分からせられたらどんなにええやろ


ま、んなことしたら少なくとも彼氏おる時は
絶対Aと喋れんくなってまうからやらへんねけど。






「…見ちゃったの。あの人といる所」

「あの人って、あの女？」


こくんと頷くA




今Aが付き合うとる社会人の彼氏は
Aが一目惚れしてAが告白して付き合い始めた

もちろん俺に相談しながら。




写真を見る限りはええ人そうやったし
Aによるとほんまに優しくてたくさん愛情表現してくれる人らしい





そんなそいつの唯一の欠点




奴はどうやら浮気性らしく

A以外の女とよく会うとるらしい




それも1人ではなく、何人もの女と。

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