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退職する日というのは
思ったよりあっという間に訪れた。
部署内の人へ感謝の挨拶を済ませる。
そしてこの後ソクミンが
送別会を開いてくれるらしい。
そう言えば3人だけで
ご飯に行く機会はあんまり無かったな…。
今思うともっと行っておけば良かったな…。
ソクミンは先に予約しているお店に
行ったらしく、その後をジスと追う。
「あっ、ここかな？」
見た目はとてもオシャレなお店だった。
私好み、やっぱりソクミンだ。
お店に入るやいなや
中はなぜか真っ暗だった。
『ソクミーン？』
パァアアアアアン！！
『えっ？！なになに！！？』
「わっ！びっくりした…！」
そこには何とソクミンだけではなく
ジスのお友だちのジョンハンくん、
そしてなぜか朝の体操でお馴染みの
クォンスニョンさんまで。
みんな私達2人の為に集まってくれたらしい。
本当にびっくりしたのと
嬉しさがこみ上げたのとで思わず涙が出る。
「びっくりしたでしょ？みんなに声掛けたら喜んで来てくれたよ！」
とソクミン。
「そりゃあソクミンから頼まれたらね。それに俺はジスの親友だし。」
腕を組みながら、
でも優しく微笑みかけてくれるジョンハンくん。
「2人の門出を応援しに！！！来ました！！！ヤハー！！！」
と、ちょっとズレているような気もする
アツいアツい男クォンスニョンさん…。
何にせよ大事な日になった。
こうやってお世話になった人たちへの
挨拶を済ませて、明日からは引っ越しや
手続きなんかで忙しくなる。
忙しいし疲れるだろうけど、
ジスの顔を見たらそんなのへっちゃらで。
まだ結婚する日時が決まったわけじゃないけど
なんだかもう結婚してる気分になる。
「なんかもう結婚してるみたいだよね(笑)」
元々住んでいた私達の部屋を
眺めながらジスが言った。
同じことを思ったんだな…
この先の私達が楽しみで、心がホカホカした。
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作者名：mi | 作成日時：2019年10月23日 20時
