One step Two step (ページ35)

今日:22 hit、昨日:10 hit、合計:28,625 hit

Story.35 ページ35

「なんかもう、僕がちょっと相談を持ちかけた時から勘付いてたみたいで…(笑)」

こともあろうかジスは
ソクミンに相談をしていたらしい。

ソクミンもソクミンで、ジスの気持ちにも
私の気持ちにも気付いていたからあれこれ
手を回していたのだとか。

……ソクミンに美味しいご飯を奢らなきゃ。

『そっかあ…なんか意外かも。』

「そう？」

『ソクミンとはほとんどふざけあってたイメージしか無かったから…』

実際、ソクミンはジスくんが異動してきた当初

"「新入り君どう？」"

なんて言うからてっきりお互いに
知らないんだと思ってた。

実はジスとソクミンはもっと前に
知り合っていたらしい。

ソクミンって隣の席になった時から
ずっとずっと優しくて沢山気にかけてくれて
私にとってかけがえのない同期だったりする。

私が上司から関係の無いことで怒られた時も
お昼休みにこそっとデスクにプリンを
置いておいてくれるような人だ。

逆にソクミンが怒られた時、私も同じように
お菓子をあげると、泣きながら

"「どうしてそんなに優しいの…？」"

って言うような人だ。

ソクミン自身は自分のしていることが
優しい行動や言動だとは自覚していなくて
むしろ彼の中で当然なことみたいだ。

彼の優しさはイヤミが無い所がまた、
良い所だと心底思う。

加えて底なしの明るさと、親しみやすさ、
とてつもない優しさや器の大きさから
男女問わず彼を慕う人はとても多い。

そんなソクミンが繋げてくれた縁、
大事にしなくちゃいけないんだ。