Story.33 ページ33
ジスが私を見つめる瞳から目が離せない。
真顔で見つめられたと思ったら
にこっと微笑んでまたちゅっと唇が触れる。
『ご飯…』
恥ずかしくなって離れようとしても
私を抱きしめるジスの力は強かった。
「冷めちゃうけど後にして良い？今は充電したい。」
そんな顔されたらダメとは
言えないってわかってるんでしょ。
私は静かに目を閉じた。
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「ん〜〜〜！美味しい何これ本っっ当に美味しい！」
口いっぱいにオムライスを頬張って
何度も美味しい美味しいって言ってくれた。
不器用ながらに頑張った甲斐あったなあ。
ご飯を食べたら2人でゲームをしてみたり。
そしてジスは恐ろしくゲームが下手だった。
…下手だし、明らかにズルをしているのに
"「僕いつもは強いけど手加減してるの！」"
って言い張ってる。
バレてるんだけどな…。
時刻はもう22時。
「そろそろ遅いし帰ろうかな。」
ああ、帰っちゃうんだ…
「帰らないで欲しい？」
口には出さなかったのに
私の表情でわかったみたいだ。
『ううん…、なんかちょっと寂しくなっただけ！大丈夫だよ、送るね。』
「そんなこと言わないでよ。僕が離れたくないのに。」
ジスが私を抱きしめる腕は
逞しいのにいつだって優しい。
「強がったり我慢したりしないで。会いたい時は会いたいって言って欲しいし寂しい時は寂しいって言って欲しい。…ってそんなの僕のほうか(笑)」
本当は、私も同じ。
わがまま言ったらジスが困るかなって。
負担に感じるかなって。
全部わかってたんだ。
『ジス、寂しいから帰らないで』
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作者名：mi | 作成日時：2019年10月23日 20時
