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Story.20 ページ20
ジスくんの顔を見ていられなくて
すぐに目をそらした。
あんなに息を切らして
あんなに髪がボサボサになるなんて
それだけたくさん走って探してくれたのかな…
でも今ジスくんに言える
うまい言葉が見つからない。
だってジスくんに好きって言ってないし
ジスくんに好きって言われた訳でも無いし…
勝手に勘違いして勝手に傷付いた私が
ジスくんに何か言えることはない。
結局ジスくんとは一言も話すことも
目を合わせることもなく終業時間間近になった。
こんな重たい気持ちになったこと無かった…
私がどう感じたにしろ
ジスくんが探し回ってくれたことは事実だし…
「Aちゃん」
あれこれ考えていたら
不意にジスくんに話しかけられた。
びっくりしてジスくんの方を向く。
ジスくんは少し俯きながら
「週末、時間あるかな。」
『う、うん…何も予定無いから…』
「良かった。11時に駅まで迎えに行くね。」
……てっきりジスくんに嫌われたんだと思ってた。
でもせっかくのチャンスだから
ジスくんに…気持ち、伝えたいな…。
私がジスくんを好きなこと
ちゃんとこの口で私の言葉で伝えたい。
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作者名：mi | 作成日時：2019年10月23日 20時
