One step Two step (ページ18)

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Story.18(ジスside) ページ18

それからAちゃんと
正式に出会い、なんと僕の指導係に。

運命って本当にあるんだなあって思った。

一生懸命仕事を教えてくれるその姿に
何度も見惚れそうになっちゃったけど。

…と言うか見惚れてたけど。

『ジスくん…？私の顔に何かついてる…？』

って見つめてたのがバレたことが何回かある。

僕に仕事を教えているせいでAちゃんは
自分の仕事を終えられていないことに気付いた。

そりゃそうだよね…
あれだけ丁寧に、わかりやすく、
時間をかけて教えてくれてるんだから。

申し訳ない気持ちと
ちょっとお礼がしたいって言うのと

…近付きたいって言うのと。

Aちゃんが気を遣わないように
ただ廊下で仕事が終わるのを待つ。

バタンとドアが開いた方に目を向けると
大きな目をまんまるに開いたAちゃんが。

夜ご飯に誘えばOKしてくれて。

会社で2人で話すのとは訳が違う。

ちょっと緊張感の取れた
柔らかいAちゃんの笑顔が眩しかった。

遅くなっちゃったけど大丈夫かな。

お店を出てふぅっと息を吐いたの見て、
咄嗟に着ていたジャケットを貸せば

遠慮がちに僕のジャケットを着るAちゃん。

少しサイズオーバーしてるから
ぶかぶかに見えてかわいい。

当の僕は寒いけども…

Aちゃんの顔を見てたら
なんてこと無かった。