ANGEL・KISS / Hokuto.M 【3】

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「ガヤと俺は元々高校から一緒でAとは大学で知り合ったんだけど、先にガヤが知り合ってそれから紹介してもらったんだよね」






そういえばAさん、前にそんな感じのこと言ってた。






「ウチの大学の学祭、ミスコンとミスターコンあるじゃん？」



『あの、ちょっと大掛かりな･･･』







2年の頃、樹もエントリーされてた。
1日目の夜に特設ステージで同じくエントリーされたドレスを着た女の子と、お披露目としてモデルみたいにランウェイ歩いてて、樹すげぇな、って思ったっけ。





「そう。俺1年の時、勝手にエントリーされちゃっててさ。嫌で嫌でガヤに泣きついて代わってもらったんだよね。当日、一緒にランウェイ歩いてくださいって相手がAだったねっていう」




『･･･え』




「それが2人の初対面。A、入学した時から美人な子がいるって有名でさ。顔は知ってたからちょっと後悔したよね、無理にでも出てれば俺だったのに･･･！って」




『っはは』




「そんで本番、何をどうしたかわかんないけど、2人で一緒に歩くはずなのにAをお姫様抱っこで出てきたの、ガヤ。何してんの、ガヤ！？ってこっちはめっちゃ焦るじゃない？でも周りは大盛り上がりで、結果2人がその年のグランプリ」





･･･それ、もうドラマじゃん。
懐かしそうに話す玉森さんが羨ましい。





「ガヤは今以上にイケイケだったから、終わった後に面白い奴がいたって嬉しそうだったんだけど、Aは見てる限り真逆で」




『第一印象、最悪だったってAさん前に言ってました』




「んは、そうそう！そんな顔してた！でもまぁ･･･今じゃA、あんな感じでにこにこ笑ってるけど、知り合った頃は全然笑わなかった。人と関わるのが嫌、放っておいてよって感じでさ」





そんなAさん、想像つかない。






「仲良くなってから聞いた話だけど、Aは容姿がずっとコンプレックだったみたい。女の子からは、私の彼氏勝手に取らないでとか、付き合ってる彼に根も葉もない噂吹き込まれて別れたりとか」




『そんな･･･』




「あんな見た目だから男の子にもモテないわけがないんだけど、近付いてきて告白されては離れていくってずっと繰り返しだったみたい。結局、皆、自分の外見しか見てないんだって･･･そう思っちゃうのも無理ないよね」

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