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「モモちゃんは？」
「･･･いつもの」
店長さんにそう一言告げたAさん。
店長さんはその注文に何か言いたげだったけど、笑顔を作ってお待ち下さい、とバックヤードに下がって行った。
みやっちと呼ばれる店長の宮田さんは、実はうちの会社で働いていた人らしい。Aさんと同期で、入社して配属された仕入部で一緒に働いていたそうだ。
元々このお店は宮田さんのおじいさんがされていたお店で、一線を退かれてからは宮田さんが会社を辞めてお店を継いだのだとカクテルが来る間にAさんが教えてくれた。
宮田さんがシェイカーを振る音が響く店内。
『よく来られるんですか？』
「･･･みやっちになってからは1人で時々ね」
ふと笑ったAさん。
その言葉と笑顔の裏側に隠された何かをどうしても探してしまう。
「お待たせしました」
笑顔と一緒にコトリ。
コースターの上にグラスが置かれた。
『ありがとう、ございます』
静かにしゅわしゅわと音をたてる透き通った琥珀色のそれ。グラスに沈んだレモンの輪切りが不思議と自分みたいだなと思った。
「みやっち、ありがと」
そしてAさんの前には今まで見たことのないカクテル。見た目はクリームが乗ったコーヒーゼリーのようで、グラスに飾られた赤いチェリーが可愛いらしい。
「じゃあ、お疲れ様。乾杯」
『お疲れ様です、乾杯』
カチン、薄いグラスが一瞬重なる。
『･･･あ、おいしい』
「よかった、ありがとうございます」
グラスを拭きながらぺこりと頭を下げてくれた宮田さん。
「松村くん。人事総務の後輩なの。いい子でしょ？」
『あ、松村と申します･･･』
「宮田です。モモちゃんとは仕入部で2年一緒に戦い抜いた仲です」
「はは、戦い抜いたって！」
「そうじゃん！きたやんに2人でよく怒られたでしょ！」
「8割みやっちのおかげでね？」
「･･･モモちゃん、ごめんって」
宮田さんって本当にいい人なんだろうなというのが2人の会話を聞きながら伝わってくる。
「げ、そんなこと言ってたら同期から電話だ。ほら」
Aさんのスマホのディスプレイには藤ヶ谷さんの名前。
「ごめん、ちょっと出てくるね」
扉を押しながらもしもし、と電話に出るAさんを見送った。
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月妃(プロフ) - yuuuuuukaさん» そう言って頂いて私の方がテンション上がってます！！！私の中で年下という設定を1番大切に書いているつもりなのでその感想、泣いて喜んでます！ももほく、これからもよろしくお願いします(^^)更新も頑張ります！ (2021年1月18日 2時) (
レス) id: 9fa29a3ce2 (このIDを非表示/違反報告)
yuuuuuuka(プロフ) - とても大好きな作品で更新されてるたびにテンションが上がります！！北斗くんの年下男の子感も、ももちゃんも可愛すぎます^ ^最後まで楽しみにしてます。お忙しいと思いますが更新頑張って下さい。 (2021年1月17日 21時) (レス) id: 8fc0637993 (このIDを非表示/違反報告)
月妃(プロフ) - kaaaaaa0615さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！！本日1話up予定です！これからもお付き合い頂けると幸いです(^^)北斗くん共々よろしくお願いいたします！ (2021年1月17日 8時) (レス) id: 9fa29a3ce2 (このIDを非表示/違反報告)
kaaaaaa0615(プロフ) - とても大好きな作品で、毎回楽しみながら読ませて頂いてます！更新頑張ってください！ (2021年1月16日 23時) (レス) id: 34bbe03f6c (このIDを非表示/違反報告)
月妃(プロフ) - もふもふさん» ありがとうございます！そう言って頂けて本当に嬉しいです！！年上モモちゃんに振り回される優等生わんこの北斗くんをこれからもよろしくお願いします(^^)更新頑張ります！ (2020年12月19日 3時) (レス) id: 9fa29a3ce2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月妃 | 作成日時：2020年10月17日 19時
