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「A、お昼だよ。マークは学校に行かせたからリビングおいで。Aが食べたいって言ってたお店の青椒肉絲、ジェヒョニに買いに行かせてるから皆で食べよう」
朝のあれから1度も部屋から出てきていないA。額を思い切り叩かれたマークを学校に無理矢理行かせたのは誰よりもAに甘いジェヒョン。俺は2人が怒鳴りあったことに驚いていたんだけれど、ジェヒョンはAにうるさいと言ったマークに腹を立てているようだった。「うるさいって何？Aはお前を心配してたのに」今にも殴り掛かりそうなジェヒョニを見て、これ以上面倒なことにならないようにさっさとこの場を収めようと学校に電話を掛けようとしたら「お前は早く行け」とジェヒョンはマークを玄関に放り出し、入ってこれないように鞄から鍵を抜いて家の鍵を閉めた。あの時のジェヒョンは、今までのどの仕事をしているときよりも恐ろしかった。
無反応なAは寝ているのか無視しているのかどちらかなのだろうけれど、ここにいても出てこないのなら埒が明かないから、一旦先にドンヒョクくんに声を掛けようと彼に用意した部屋で同じことを伝えたけれど、こっちも物音1つしない。「開けるよ」寝ていたら申し訳ないとゆっくり開けると、そこは昨日のまま何1つ乱れていないベッドと、掛けたときと同じ状態の制服がラックにぶら下がっていた。……もしかして。
もしこの仮説が仮説でなかったら、次にジェヒョンに追い出されるのは俺かもしれない。Aの部屋の前に戻り、先程よりも少し大きくドアをノックした
「A、ドンヒョクくんがいなかったんだけど、2人で部屋にいるとかないよね？」
いや、2人でいるくらいならまだいいけど…Aはそんな子じゃないと思っているけれど、年頃の男の子はどうか分からない。やけに静かなのは、もしかしたら…「入るよ！」俺の予想が的中していないようにと(的中していたらしていたで気まずい)、怒られること覚悟で無許可で部屋に入ると、そこはもぬけの殻だった。
いない。恐れていたことは行われていなかったようで、よかったとほっとしたのも束の間、ならば2人はどこにいるのかという疑問が出てくる。鳥のさえずりがいつもよりはっきり聞こえると思ったら、カーテンがひらひら風にたなびいていた。
そして床にはいつもAが使っている、俺が誕生日に買ってやった肩掛けストラップのついたスマホが落ちていて。まずいことになった、と俺は目眩がした。
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くるみ(プロフ) - とっても面白くて、すぐに読み切ってしまいました！続きを楽しみに待っています♡ (1月20日 18時) (
レス) @page50 id: 69d5710b46 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - 過去一好きなお話でした！続編をお待ちしております^_^ (12月11日 1時) (レス) id: 62cc5adb96 (このIDを非表示/違反報告)
Lily - ほんとに面白いです、お話の作り方がとても素敵で、何度も見返してしまいます☺︎ (7月29日 23時) (レス) id: 530821bf39 (このIDを非表示/違反報告)
しちゃん(プロフ) - 展開も言葉の紡ぎ方も、私のドクストライクです♡こちらの作品すごくだいすきなので、この先の更新を楽しみにしています♡ (2024年6月21日 20時) (レス) id: a441c60bfa (このIDを非表示/違反報告)
cafe(プロフ) - ハラハラしつつも、日常の中に見えるクスッと感がたまらなく好きです！（個人的にドヨンの溢れ出る主人公への愛とジェヒョンの静かなシスコンの対比が大好物です笑）。筆者様のペースでこれからも更新頑張ってください！続きも楽しみにしています。 (2024年5月4日 18時) (レス) @page30 id: 509f3fa889 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴおん | 作成日時：2024年3月19日 8時
