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Sie_HC
Aが家について話そうとしなかった理由は説明されずとも理解ができた。俺の胸に額を当てて安心したように眠るAはいくらなんでも無防備すぎる。髪からは俺と同じあまい匂いがして、思わずAを抱き締めた。無意識なのか俺の背中に腕を添え『もう朝なの』と聞いてきたから6時だと答えると、起きるのが嫌だと足を絡めてきたから全身が熱くなる。なあ、俺、これはさすがに我慢できないんだけど？『今日は休もうよ。たまにならいいでしょ、ね、マーク』マークはAと帰った俺を、殺してやるとでも言わん目付きで睨んできたあいつか。お前は兄ちゃんだって言ってたけど、向こうはそんなつもりないんじゃないの？頬のテープを貼り直すためにお前に触られてるときだってすんごい顔で見てきたよ。まるでAは自分のだとでも言うような、威嚇してる犬みたいに鼻に皺を寄せてさ。
「休みたいなら休もうか、何すんの」
『……何もしない』
「何もしないの？つまんなくね？」
『いーの、こうやってずっと寝てる』
「……わ」
Aは布団を頭まで持ち上げると、俺が知らない幼い笑い方をする。太陽の光を遮断して、暗闇に包まれた小さな世界の中、Aの瞳は星のように輝いていた。
『……マーク』
俺、あいつじゃないよ。そんなに大切そうにあいつの名前を呼ばないでほしい。お前は分からないだろうけれど、好きな子が他の男の名前を呼ぶのって、想像してるより腹が立つんだ。まだ寝ぼけているのをいいことに、名前の唇に自分のものを合わせると、Aは『初めてだったんだけど』と呟いた。「もっかいしていい？」『だめ……ていうか、マークそんな声してたっけ』「俺、ドンヒョクだよ」『……え？あ、……え？』昨日のことを思い出したのか、あ、と口にしたあと、それならば俺としてしまったのかと言うようなリアクションをした。なんなの、あいつとならよかったの？「するよ」『や、ちょっと、待って』待つわけないじゃん、手が届くところにお前がいんのに。それとも何、少し待ったらさせてくれんの？なんて考えながらAが逃げないように首裏に手のひらを固定してキスをしたら、Aは背中の服をきゅっと握った。……やばい、止まんないかも。Aも嫌じゃなさそうだし、と何回か軽く繰り返していたら、暗かった世界は突如明るくなった。
Aは顔を真っ赤にしていて、超可愛いなんて思っていたら、昨日とは違って今度は背中に強い衝撃を受けた。
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cafe(プロフ) - ハラハラしつつも、日常の中に見えるクスッと感がたまらなく好きです！（個人的にドヨンの溢れ出る主人公への愛とジェヒョンの静かなシスコンの対比が大好物です笑）。筆者様のペースでこれからも更新頑張ってください！続きも楽しみにしています。 (5月4日 18時) (
レス) @page30 id: 509f3fa889 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ(プロフ) - 面白すぎる！素敵な作品です(*'▽'*) (5月1日 21時) (レス) id: 272efde30c (このIDを非表示/違反報告)
cooky(プロフ) - 続き楽しみにしております！ (4月28日 22時) (レス) @page28 id: 55ebdcbd41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴおん | 作成日時：2024年3月19日 8時
