安室透の前で盛大にこけるところから始まる話

３４【昴さんの肉じゃが】 ページ35

『肉じゃが食べたいな♡』
「ダメです♡」
『なんでよ。ちょっとくらい、いいでしょ。ロリコンゴリラのケチ』
「ハハハ、この口は余計なことばかり言いますね」
『いてててて、なにふるんでしゅか！！！』

午後2時30分。
傷の手当てもすっかり終わり、濡れたままでは風邪をひくからと乾いた服を提供してもらった後。
突然、安室さんに帰りますよと言われ、玄関までずるずると引っ張られて、ムニッとほっぺたを掴まれた。

「肉じゃがくらいなら僕が作ってあげるので、早く帰りますよ」
『安室しゃんのじゃなくて、しゅばるしゃんの肉じゃがが食べたいれす』
「………」

は？何言ってるんだこいつ。
という顔をして睨んでくる安室さん。
だって、そもそも、ここにきた理由ってお昼ご飯を食べるためなのよ？
バナナの皮を踏んで、転けて、お風呂場でキスして、それをコナンくんに見られるということのために来たわけではないわよ。
だから、肉じゃがを食べないと気が済まないのよ。
っていうか、そろそろほっぺたが本気で痛いんだけど。

『安室しゃん、痛いれす。離してくだしゃい』
「嫌です」
『……』

何のためらいもなく、要求をスパーンと拒否られて頰を鷲掴みにする行動はそのまま続行。
痛い痛い。
なんで離してくれないのよ。
そもそも、どうして急に帰ろうって言い出すのよ。

『ねぇ、コナンくん…』
「無理」
『まだ何も言ってないじゃない』

コナンくんに助けを求めようとしたが、笑顔で拒否られて打つ手なし。
笑顔で即拒否するなんて、コナンくんも薄情よ。
そこでずっとニコニコ(ニヤニヤ)してる昴さんよりかはマシだけど。
その時、ようやく頰を掴まれていた手が離れて、かわりに腕を掴まれて引っ張られた。




※お久しぶりです。
はりねずみ。です

最近、更新を行なっておらず申し訳ございません。
現在、とても忙しい時期で、寝る間もないほど勉強漬けの毎日です。
この状況が2月中旬くらいまで続くと思われますが、無事終えることができたなら、じゃんじゃんと更新を行なっていこうと考えております。
それまでは、ほとんど更新を行わないつもりなので、ご了承のほどよろしくお願いいたします。

加えて、多くの評価、お気に入り登録、あたたかいコメントをありがとうございます。
これからも、自己満足で不定期更新、ご都合主義ではありますが、それでも読んでやるよ！という方は、どうぞよろしくお願い致します。

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