俺の一番のファン青×桃 (ページ25)

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ファンページ25

なぁ、こんなにアピールしてんのにそんな普通に喋ることある？

自分でやっておきながら俺の心臓はこんなにもドキドキ音を立ててんのにのんちゃんは至って普通

さっきの赤く染まる耳も俺の見間違いやったんやないかと思う

はぁ…芸能人やから近い距離とか慣れてるんかな？

ドラマとかではのんちゃんがこういうのやる側やもんな

逆に、俺にこういうのされてドラマでやる時の相手側の気持ちとか勉強してんのかな

「じゃあ俺はこれで」

桃「OK！じゃ頼もうか！」

お互い食べたいものを決めたところで俺は席に着く

平然と店員さんにオーダーする姿に、俺の胸はモヤっとする

やっぱり俺の自惚れに過ぎないんかも

勝手に1人で両想いやって思い込んで舞い上がり過ぎやんな

そう思うのに…

「のんちゃんって手綺麗よな」

桃「え？そう？」

「おん。かわええ手してる」

桃「っ……//」

意味もなく手に触れたりしてアピールすることはやめられへん

「小さくて可愛い」

桃「ふふっ笑藤井くんの手は俺より大きいよな？」

「おん。公式で手のサイズあげてたから自分の手測ったら俺の方がデカかった笑」

桃「えー！ちょっと手比べようや！！」

「ええよ笑」

桃「わ！やっぱり藤井くんの方が大きい！俺の方が背高いのに！」

「ええやん、別に笑」

桃「でも…」

どこかシュンとして見えるのんちゃん

なにを落ち込む必要があるんやろう

俺はのんちゃんの方が手小さくて嬉しい

背こそは俺の方が低いにしても、手は俺の方が大きくて

「のんちゃんの手包み込めて俺は嬉しいけどな」

片手で包み込むようにして手を握る

そのまま目を見つめればスッと逸らされるから、これは効果あり…？

そう思ったけど、すぐにそんな期待は薄れていく

桃「握手会やと俺の方が包み込むこと多くて、なんか新鮮やなぁ笑でも握手会は両手でしちゃうから。ほら、俺が包み込んでるやろ？笑」

そう言ってもう片手で俺の手を包み込むのんちゃん

はぁ…こんなアピールも、アイドル小瀧望には効果ゼロか…

でもアイドルとしてやなくて、プライベートの小瀧望としてこの行動を気にかけてくれるように俺はアピールを続けるしかないよな