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めんどくさっ。もし、みんなが俺のわがままに付き合ってるんじゃない。なんて思ってしまった。神ちゃんがフォローしてくれて、とたんに自分が言ってることが嫌になって、謝った。
その後は無言。たまーに神ちゃんに聞いたり、ちょっとした会話はあったけれども、セミの音と空調音で騒がしいくらい部屋は静かだった。

「あぁー、終わったー。」

「これでバッチリ?」

「言われた範囲はやったしなー、後は担任の気分やろ。」

「山と違うとこからとか勘弁してほしいわ…。」

「のんちゃーん、眠いん?」

「…んー、ちょっと休憩…お昼は眠くなる…。」

「赤ちゃんか…。」

勉強会は無事終了、でもまだ夕方前だから帰るには早いって、俺はもう眠くてしゃあなかった。ゲームはあるから使ってええよ、って言ったら三人でテレビゲームをしだした。あ、乙女ゲームは事前に隠しといたから、大丈夫。
三人の後ろ姿を見てうとうと、ちょっとだけなら寝てもええやろって目を瞑った。

「…あれ、しげだけ?」

「ジュース買ってくるって話になって、ゲームで俺が勝ったから神ちゃんと流星はコンビニ行ったわ。」

多分一時間くらいか、ふと目が覚めたらしげだけが部屋にいた。帰っちゃったのかと思ったけど、買い物に行ったらしい。
しげは留守番、勝ったからっていうのと、俺が起きて一人やったら可哀想やろっていう理由らしい。本当に赤ちゃん扱いされてる気がした。まぁ一人にされたら寂しいけど。

「なぁ、海の件なんやけど。」

「ん?」

「別に俺行きたくないわけちゃうから。」

「へ?」

「俺やって、神ちゃんも流星も、みんな行きたいって思ってる。だから変なこと考えんなよ。」

さっきのことだろうか。俺が言った一言で変な雰囲気になってしまったのに。

「聞いたわ。神ちゃん、浮き輪持ってくって。花火も買わないとアカンから、今度買いに行こうかって言われててな。小瀧も来るやろ。」

「え、なにそれ、聞いてない。」

「お前寝てたやろ、そんときに三人で話してた。」



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作者名:律斗 | 作成日時:2019年7月3日 17時

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