わんと花 (ページ4)

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【⠀校長室】

校長｢着任早々、生徒の前でプリントをぶちまけるなんて…｣

教頭｢おまけに問題生徒から口説かれるとは！｣

校｢派手なスタートですね、犬飼葉奈先生｣

葉｢プリントの件は、大変お恥ずかしい限りです

ですが、口説いたというよりも小さな冗談ですよ

迷ってると思って案内してくれようとしたみたいです｣

校長先生と教頭先生は、顔を見合わして目を見開く

私、変なこと言ったかな？

校長先生から大きなため息が出た

校｢最近の若い方は、なんというか……｣

教｢なんともお人好しというか……｣

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【職員室⠀】

秋山｢あれが例の新任教師ですか？｣

藤田｢みたい｣

秋｢ちらっと見えたけど、生徒と変わらないくらい幼かったですよ｣

藤｢なんか小型犬って感じだったよねぇ

ねぇ真壁先生｣

真壁｢そうなの？｣

窓から顔を出して大声をあげた教頭が

慌てて下に降りていったと思えば

今日から着任の新任教師を連れて、そそくさと校長室へと入っていた

それを見ていた秋山先生と、藤田先生は

聞こえないように

っていっても傍にいる私には丸聞こえの声で

話していた

話を急に振られてもなぁ

藤｢そうなのって……｣

新任教師なんて、最初の第一印象が大事

教頭の顔を赤くさせて

おまけに小型犬だなんて

周りに舐められる要素としては充分じゃない

スタートからやらかすなんて

相当苦労するだろうなぁ

まあ私には関係無いけど

武田｢なんでも24歳の童顔らしいぞ｣

高橋｢武田先生は若けりゃ良いみたいなとこありますよね｣

武｢なんだよ高橋、先輩に向かって～！｣

体育を担当する武田先生の力技の標的は

いっつも背の高い癖にひょろりとした高橋くんに行く

高｢やめて下さいっ……

八山先生はどう思います？新しい先生｣

八｢興味無い｣

ほら、もう一名

そうゆう他人に興味ない奴がいる

高橋くんも、分かってて聞いてるみたいな所はあるようで

せいぜい重荷にならないよう努力して欲しい

興味の無い私からの一言はこれに尽きる

ｶﾞﾁｬ

校長室から、教頭先生と校長先生、

そして驚くくらい小柄な女性が出てくる

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