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自室で荷物の整理をしていたAはなにかを見つめ悲しげな顔をしていた。
「 大将ー、朝餉の時間だぜ。
……どうかしたか？ 」
『 ！薬研。直ぐに行くから先に行ってて 』
驚いた顔をしたAは涙を拭い薬研に笑顔を向けた。
薬研は涙を流していたAを心配そうに見ていたが明らかに無理をしている笑顔を見せられてこれ以上なにも聞くなと一歩線を引かれてしまえばどうすることも出来ず頷いて返事をした。
「 ああ、わかった。
無理はするなよ、大将 」
気遣うように声をかければ襖を閉めて広間に向かって行った。
足音が完全に聞こえなくなったのを確認すれば彼女はもう一度手に持っていたものを見た。
Aが持っていたのはここに来る前、まだ深琴が来る前の楽しかった頃にみんなで撮った嬉しそうな笑顔で写っている９人の写真。
そこに写っているAの手の中には優勝カップが握られていた。
『 ……元気にしてるかな 』
小さい声でぽつりと呟いたAの声は儚くて消えそうだった。
写真をくしゃりと握った彼女はそれを箱の中に戻し紐で厳重にくくれば部屋の隅に追いやった。
そして結っていたリボンを解き櫛で髪の毛を整えれば今度こそ広間に向かった。
__
『 おっ待たせー！』
広間についたAは襖を思いっきり開き中に入った。
「 主！勢いをつけて襖を開けるなんて雅じゃないよ！ 」
『 歌仙は一々厳しすぎるのー。
うわぁ！今日の朝餉とっても美味しそう！』
いつもの定位置に座りご飯を目を輝かせて見ている。
「 主さんって本当ご飯大好きだよね …… 」
『 だってみっちゃんと歌仙が作るご飯は最高じゃない！
早く食べよ！ 』
「 はぁ …… 。 主ってば …… 。
さあ、主も来たことだし頂こうか 」
「「「 いただきまーす！ 」」
挨拶をしそれぞれがご飯を食べ始める。
どれから食べようかとお箸を口に当て悩んでいるAを見ながら薬研は眉間に皺を寄せていた。
「 薬研？どうかしたかい？ 」
「 …… いや、なんでもねえよ。いち兄 」
「 ( なあ、大将。あの涙はなんなんだ？
あの写真に何があるって言うんだよ___ ) 」
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桃花 - 更新待ってます！応援しています！！ (2022年10月17日 20時) (
レス) @page37 id: 8598ef157b (このIDを非表示/違反報告)
仮面 - 更新待ってます！面白いです!これからも応援してます！ (2021年7月15日 23時) (レス) id: d227954572 (このIDを非表示/違反報告)
皐(プロフ) - 初見で失礼します！短刀はぜひ薬研を！お願いします！あとは清光を連れていってください！これからも更新、楽しみに待ってます！ (2021年5月3日 16時) (レス) id: b4d434e99d (このIDを非表示/違反報告)
ソメイヨシノ(プロフ) - この作品好きで好きでずっと続き気になっていたので戻ってきてくださり有難うございます！！！これからも無理のない程度し更新して頂けたらと思います。 (2020年9月30日 21時) (レス) id: 9004a52e42 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - ？？？？？ (2020年7月20日 16時) (レス) id: a3e64590b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：。 | 作成日時：2019年9月26日 16時
