8話 ページ9
できるだけ素早く着替えると、夜美は皆が練習しているテニスコートに入っていく
周りの視線を感じながらマネージャーの仕事を思い出していく
スポドリやタオルは夜美が来ていない間、各自持していたようだった
今日はその仕事がないと分かると、次の仕事である選手たちの練習のサポートに回る
まずはボール拾い
これは1年生もやっている仕事だが、夜美はそのままボール出しに移るため手伝うことにした
次々と転がってくるボールを、効率よく集めていく
やはり体は仕事を覚えている
次から次へと、判断し無駄のない動き
そして、ボール出しに移ると選手が打ちやすい場所へと投げては1年生が転がすボールを拾う
これを繰り返していた
流れ弾にも臆せず、手で受け止めてしまう程だった
ここまでできると思っていなかった1年生は感嘆の超えを漏らす
堀尾「あのマネージャー、復帰したばかりなのに迷いなく動いてるな!」
その声に周りの1年生も頷く
その様子を見ていた乾と不二は笑みを浮かべて夜美に目を向ける
既に1年生からの信頼を得たことに対する安心から来るものだろう
不二「夜美さん、去年と全く変わらないね」
乾「ああ、選手の一つ一つの動きを忘れていない
体は意識せずとも覚えているんだろう」
以前と変わらない夜美に、2、3年も驚きを隠せないでいた
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