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4話 ページ5

いつになく不安な気持ちを押し込めながら、とうとう放課後がやってきた

今から、あの部室に行く

大丈夫、大丈夫

そうそうバレるような力じゃない

自分に言い聞かせながら、自分よりも先に行く乾の背中を見上げる

その背中は何を考えているのかが分からない雰囲気を漂わせた

夜美は、負の感情を押し殺し部活での仕事を考えた

テニス部での彼女は、レギュラー以外からも信頼されている存在だ

仕事熱心である他に、気が使えると言うのもある

夜美はその事に自覚がない

だから、自分に自信が持てず他を信用出来ていないのだ


ピタリと乾の歩く足が止まると、夜美は静かに固唾を飲む

暫く行かなかったゆえに、部員達もどう思っているかが分からない


乾「心の準備はいいか?」


乾は夜美の顔色を伺うように見下ろした

彼女は、平然を装いながら静かに頷いた

乾はそれと同時に部室の扉を静かに開ける

そして、中に入っていく乾を追うように夜美はゆっくりと部室へ足を踏み入れた




どうせ誰も喜ばない…




どうか、私を受け入れて




また、矛盾を抱えてしまった

夜美はギュッと力強く拳を握った

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作者名:星月姫、月詠乃朱 x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年5月26日 14時

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