L i l p r i n c e s s ♡ 2 (ページ27)

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# そんなときもあるページ27

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お弁当を開けると、中には冷えきった焼きそばが入っていた。

確かに焼きそばはずっと好きやけど、冷めてるのはちょっと…いや私が寝てたから仕方ないのか、。

楽屋にある電子レンジに入れて温めた。

「…みんなどこおるんやろ、」

時計を見たけどまだまだ撮影まで時間はあるはず。

てか撮影近かったら呼びに来るはずやし。

焼きそばが温まったらレンジから出して食べる。

食べながらみんなの居場所を携帯のアプリで確認する。

「…入らへん」

前々からそうやけどここのテレビ局はまーーじで電波悪くて届かへん。

早く食べ終わって廊下に見に行こう、

「…なんでやろ、」

誰もいない楽屋。

あるのは私っていう人の存在と

ほかのメンバーの飲みさしのペットボトル

… かばんとかないんや

「帰ったとかないよな、」

急に疎外感を感じた。

あの頃を思い出した。

誰もこっちを見てくれなかった

みんながみんな私を見て見ぬふりした

入所したてのあの時から3ヶ月の間を。

急に泣きそうになった

夢の中のなにわ男子の「大丈夫やで」は

私に対する心配だったのか。貶しだったのか。

何もわからなくなった

とにかく焼きそばを急いで食べ終わって

ひとりぼっちのこの部屋から飛び出た

… 廊下は相変わらず静かだった。

アンビもボイビも、だれも廊下にはいなかった。

声も聞こえてこない。

なにかのドッキリ…？いや、そんなはずがない

だって私まだメイクしてもらってないし

今日収録で着る服にも着替え終わってない

なんもわかんなくなった。

とりあえず一旦部屋に戻った。

「…変なの」

携帯を開いて、1番上にある連絡先に電話をかける。

めちゃくちゃ電波悪いから3回くらい掛け直したけどやっと出た。

「どこおるん？なにしてるん？私ひとりぼっちやねんけど？みんななにしてるん？どこ？教えて」

焦りすぎて早口になってしまった。

風雅「は？」

「え？さっきみんなおったやん、私に焼きそば買ってきて…今食べ終わってんけど」

風雅「まだおったん？」

「え？どういうこと？」

風雅「…今日の収録中止になったで。」

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