。 ページ16
.
かくん、
Aの腕から力が抜けて、鎖骨あたりに額が乗っかった。
酔ったAは俺のキスにうまく応えられないらしく、呼吸が下手になる。だからいつも早々にギブアップして俺の胸に収まる。
「…寝よっか」
俺は大人しくなったAに優しく呼びかけた。
しかし返事がない。
こりゃ寝ちゃったかな？
「Aー？」
とんとんと背中を叩く。
やはり返事はない。
寝たかな。
そう思いそのまま抱きあげようと体制を変えたら、
いっくん
小さく名前を呼ばれた。
「…どした」
依然 顔を伏せているせいで見えないAの表情。
しかし、声に熱がこもっているような
そんな感じがした。
首に回った腕にきゅ、と力が入る。
『…あのね、』
「ん？」
俺もAの腰に回した腕に少し力を込めた。
ぴく、とAが反応した。
『…っ、あの、ね…』
「なーにって」
いつになく小さな声を震わせたA。
俺はその頭に寄りかかるように頬を寄せた。
下から、コクリと唾を飲みこむ音が聞こえた。
『…今日…ね…、ぇ…えっ…ち、したい……』
…です。
最後に付け足された語尾。
一瞬の沈黙の後、Aの顔を覗き込めば真っ赤な頬が見えて
「………っは？」
……待っ、え？
今A、えっちって言った？
言ったよな？
「……っと」
…ちょっと待ってくれ、
『…したくないならいいです』
嬉しすぎて固まっていたらAが拗ねた声を出した。
「や、違う。違くて、悪い今ちょっとこっち見ないで」
やばい、やばいわ。
どうしてこうAは俺を煽るのが上手いんだろう。
いつまでもウブな反応してくれるAも可愛いんだけど、そのAの可愛さに耐性がついてない俺も俺なんだよな。
「…シたいの？A」
嬉しくて、もう一度言わせたいだけの俺。
相変わらず胸に顔を埋めたAはほんの少しだけ頷いた。
「ね、さっきのもっかい言って」
『や』
「え〜」
ニヤニヤしながらAの頭を撫でる。
本当はもう俺のあれは元気百倍でパンツを押し上げていたけど、余裕そうに見せたいのが男の性だ。
「いーよ、…シよっか」
Aの髪を梳いて耳にかけた。
滅多にないAからのお誘い。
今すぐやりたい。
「ベッド行く？」
『ん…』
「わかった。」
ちゅ、とAの頭にキスをしてそのまま抱っこでベッドに運んだ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 716人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「青葉城西」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
睡蓮。(プロフ) - やばいです…!ぐへへへへ((((殴←も、もう語彙力が…!!これからも頑張ってください!応援してます!! (2021年5月15日 22時) (
レス) id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
liy(プロフ) - エルさん» エル様 : コメントありがとうございます！実はひっそり更新してました笑 二人のただただラブラブな所しか書いてないんですがそう言っていただけて嬉しいです！応援ありがとうございます、これからもよろしくお願い致します〜！！ (2019年8月9日 11時) (レス) id: 79d028cb79 (このIDを非表示/違反報告)
エル - すみません手違いで2回書いちゃいましたww (2019年8月8日 9時) (レス) id: bf1a9faf05 (このIDを非表示/違反報告)
エル - 続いててよかったーー！めっちゃ嬉しいです！！あらー、小満ちゃん積極的ー！そりゃ松川さんも嬉しいはずですよ！笑本当にこの作品からは2人の愛がたくさん伝わってきますね！幸せです！2人とliyさんを永遠に応援します！！てか脳内3年生ww正直それ私も思ったwww (2019年8月8日 9時) (レス) id: bf1a9faf05 (このIDを非表示/違反報告)
エル - あらー！小満ちゃん積極的ー！笑 とっても素晴らしい、、！でも私これ電車の中で読んじゃったんですよね、、ニヤけが止まらんぬですwwwどうしてくださるのwwwこの作品からは本当に2人の愛がたくさん伝わってきますね！流石です！！てか脳内3年生ww正直それ私も思ったww (2019年8月8日 9時) (レス) id: bf1a9faf05 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：liy
| 作成日時：2019年6月11日 15時
