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◎松川side
「…あけましておめでとう。」
「………、っス」
とりあえず無視はできないので足を止めて軽く頭を下げる。
去年と変わらない…というか去年より少し大人びた笑みを浮かべたその人は、久しぶりねと前髪をいじった。
見るのが初めてではないその仕草に懐かしさすら覚えて、今の自分にチクリと刺さる。
「…初詣、かな…？」
「まァ…」
上手く目を合わせられない。
多分、今彼女は俺の目を見ている。
Aと違って目線が近いからよく分かった。
…こうやって無意識にAと比べるところに、また自分で腹が立つ。
「…少し背伸びた？」
「…さァ。」
「…ふふ、ごめんね。私からあんなこと言ったのに。」
急に話しかけられても困るよね、と眉を下げて笑った。
本当にその通りだ。
正直にいえば、懐かしくて嫌ではない。
この場にAがいなくて良かったと安心している自分をぶん殴りたい気分だった。
「…私ね、来年からオーストリアに留学するんだ。だから今年くらいはと思って帰ってきたの。」
去年、進路の関係でと俺との関係を絶った先輩。
卒業後は東京の音大に行ったらしかった。
そのまま楽器を極める道を選んだのだろうか。オーストリアってたしかヨーロッパだよな。
「…そっすか」
「あとね、母親に聞いたんだけど今年のバレー部凄かったんだってね。お疲れ様。」
「っ……、あざっす、」
あぁ、そうやって、細かなところに気がついて声をかけてくるところも変わってないんだな。
…ほんと、困るわ。
これ以上去年にしまい込んだ気持ちを掘り返さないでくれ。
「……っ、」
無性に、Aに会いたい──…
そう思った。
「…そういえば、一静くんひとり？誰かと来てるの？」
カバンを肩に掛け直しながら、先輩が周りを振り返る。
そしてそれと同時に、向こうから俺の愛しくて今一番抱きしめたい女が歩いてくるのが見えた。
『…！先輩！』
ぱっと顔を明るくさせて駆け出すA。
心臓がぎゅっと下に下がった感じがした。
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liy(プロフ) - 蒼爽さん» 蒼爽様 : コメントありがとうございます！わあああ良かったです〜...！！本当にお待たせ致しました、鼻血ぶしゃあな内容にできていて良かったです...！！ぜひ及川さんと共に尾行してあげてください！！こちらこそリクエスト本当にありがとうございました！！！ (2019年6月1日 16時) (
レス) id: 79d028cb79 (このIDを非表示/違反報告)
蒼爽 - リクエストさせていただいた蒼爽です！！！いやあ、いやあ、鼻血がぶしゃあでした！！！こっそり後ろからついて行って写真連写したい感じでした！最高です！ありがとうございました(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2019年6月1日 15時) (レス) id: 16faa558cc (このIDを非表示/違反報告)
liy(プロフ) - 茉莉愛さん» 茉莉愛様 : コメントありがとうございます！それ良いですね...！！ふわわーっと書きたい雰囲気がすぐ浮かびました！！なるべく早めに書きますね！リクエストありがとうございます！！ (2019年5月28日 9時) (レス) id: 79d028cb79 (このIDを非表示/違反報告)
茉莉愛(プロフ) - 続編おめでとうございます！国見ちゃんとの絡みほしいです！まっつんが卒業したあとの番外編で！ (2019年5月28日 0時) (レス) id: d63426a4a9 (このIDを非表示/違反報告)
liy(プロフ) - 猫野さん» 猫野様 : コメントありがとうございます！！そこまで言って頂けて嬉しいです、恐れ入ります…！まだ完結までもう少しかかりますが最後までお付き合い頂けたら幸いです！応援ありがとうございます、頑張ります！！ (2019年5月25日 7時) (レス) id: 08cab68460 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：liy
| 作成日時：2019年5月7日 17時
