其の伍は ページ8
『…吐いたらちょっとすっきりしたかも…。』
少しげっそりしながら、ため息をつく
完全に空気読めないやつになってたけど、あんな高級そうな服に吐いたら…。
さらに顔をげっそりさせて、それ以上考えないようにする
部屋に戻るとポカン、としたままの彼と目が合う
ハッとしたようにこっちを見て目をそらし
「…大丈夫か?」
と、気まずそうに頭をかく
『大丈夫です。…あの、なんかすみません…。』
気まずすぎる空気に耐えられなくなり
ははは…、と乾いた笑みを浮かべる
「しかし、見事に空気の読めないやつだな。」
くつくつと笑う彼に思わず言い返す
『そう思われても仕方ないですけど、元はと言えば昨日お客様が無理やり飲ますからですからね!?二日酔いの挙句、急に視界が反転すればそりゃ吐きますよ!!』
「中也」
『え?』
「中原中也だ。中也でいい。そのお客様ってのやめろ、気持ち悪ィ。」
『あ、はい。四ノ宮Aです。私もAでいいですよ。』
これ完全に話を逸らされた、と思いながら
そこでふと、朝ごはんを作っていたことに気付く
『ああああ!!味噌汁!!中也さん朝ごはん出来てますので食べてってください!!』
中也さんを残して慌ただしく台所へ向かった
_____________________
「…白、だな。」
残された中也がポツリ、とこぼす
彼女の目は闇を知らない澄みきった目だ
裏の人間では無いことなど中也にはすぐにわかった
「わざわざ知らないやつを家に上げた挙句に飯まで作るなんざ、とんだお人好しだな。」
呆れたような微笑を浮かべ、彼女に続くように部屋を出た
552人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
山田(プロフ) - ニアさん» 本当にありがとうございました!!楽しんで読んでもらえてとっても嬉しい限りです!!次回作頑張りますので応援よろしくお願いします!! (2016年8月30日 22時) (レス) id: a754744753 (このIDを非表示/違反報告)
ニア(プロフ) - 完結おめでとうございます!めっちゃ楽しく読ませていただきました。続編めっっっちゃ期待してます!! (2016年8月30日 21時) (レス) id: 94b9a5b982 (このIDを非表示/違反報告)
山田(プロフ) - 青紫@大将、始めました。さん» ありがとうございます!!めちゃめちゃ嬉しいです!頑張ります! (2016年8月30日 21時) (レス) id: a754744753 (このIDを非表示/違反報告)
青紫@大将、始めました。 - 完結おめでとうございます~!中也と夢主お幸せに!新作希望でお願いします! (2016年8月30日 20時) (レス) id: 200c5ad2c7 (このIDを非表示/違反報告)
山田(プロフ) - 小豆せんべいさん» わざわざありがとうございます!本当にありがとうございました! (2016年8月30日 20時) (レス) id: a754744753 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:山田 | 作成日時:2016年8月13日 18時