ねえ、先生。 (ページ10)

今日:11 hit、昨日:26 hit、合計:28,978 hit

10 ページ10

阿部先生の最後の言葉がずっと頭から離れなかった。

家に帰ってお風呂入って、あの言葉を思い出す。

先生、ほんとに罪な人だわ。

他の子にもあんなこと言ってたら絶対もてる、、

いや、彼女いるのか、？

だって、高学歴で、顔良くて、彼女いない方がおかしい、

彼女さんがいたら、生徒に思わせぶりなこと言っても意外と大丈夫なのか、？

ん～、なんか難しい、

でも。

阿部先生に教えてもらったらわかりやすかったし

しばらく教えてもらえるならそうしてもらおう。

結局、テスト前日まで教えてもらった。

「せんせー、良かったんですか、？毎日こんなで」

3週間ぐらいずっとお世話になって、いつの間にか固い敬語が抜けてしまった。
先生も何も言わないからべつにいいやって思ってしまっている。

阿「別に、やっていることは教師としてまともなことだからね」

だから別にいいよっていう先生。

「でも、みんな探してますよ？阿部せんせーどこ？って」

阿「鈴木さんが赤点取らないようにするのが先でしょ？てか最近、阿部先生って呼ぶの鈴木さんだけだけどね」

「え～、そんなことないでしょ？(笑)」

平然を装って言ったけど、先生、鈴木さんだけって言った。

阿「明日からのテスト頑張ってね」

そう言われて、私は部屋を出た。

うるさいぐらい早くなる心臓の音がやかましい。

まだ、気づかないふりをしていたい。