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そして、やっと冬休みになった。
出された課題をやってピアノをして、
の繰り返し。
友達はおばあちゃんちに行かないといけなくなって、結局遊べないことになった。
正月明けすぐに学校が始まるから、実質の休み期間は1週間あるかないか。
それでも、課題の量は去年よりも増えたし、
これが受験生になるってことか、?なんて思う。
勉強をしなければおくれを取るだけ。
ピアノの先生は勉強なんていらないっていうけど、
なんかそれは自分のプライドが許せなかった。
ピアノを理由にしたところで、
私は日本一ピアノが上手な高校生なんかじゃない。
そんな奴に勉強をする学校で勉強をしない権利なんてないようなもんだ。
そんなもやもやはずっとあるし、
だけど、勉強ができたところで
私がやりたいことの勉強ではほぼ役に立たないこともわかってはいる
わかっているからこそ余計にどうしたらいいのか分からなくなることがある。
流れるTVの特番も別に見たいわけでもないのにつけている。
音がないのが耐えられない。
芸人さんたちの野次がうるさくて消す。
だからといって、クラシックの音楽も聴いていられない。
母親は「クラシック以外は邪道」だなんていってほかのジャンルの曲を聴くことすら許さない。
確かに、原点はそこにあるのだろうけど、
ほかの音楽を邪道というのも違うと思う。
ジャズなんて格好良いのかたまりだと私は思っているし、
音楽にはそれぞれ歴史があるのに、と思う。
そんな気持ちを押し殺しながら今日も弾く。
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作者名:ひーたん | 作成日時:2020年6月17日 20時