ねえ、先生。 (ページ13)

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先生があの女の人の車に乗ってくるのを見つけて一週間が過ぎた。

相変わらずその人の車で来ている。

先生のテンションはいつもより少し高い気がする。

そのせいか、

阿「っった！！」

少しの段差でつまずいたり、

阿「わー！！ごめんなさい！」

チョークをよく落としたり

心ここにあらず、って感じで。

でも、周りはドジな阿部ちゃん先生が可愛いって騒いでるから、別に大丈夫なのかな。

とは言ってもやっぱり気になる。

あの女の人。

ほかの人も見てるはずなのに、

私だけしか気にしていない。

誰も知らないから怖い。

心霊現象？

いやいや先生は生身の人間だ。

.

.

.

阿「あの、鈴木さん？授業聞こえてる？」

「え、あ、え、っと」

先生の授業受けてたら朝のこと気になってました、なんて言えない。

阿「後で職員室ね？(笑)」

「はい、、」

完璧にやられた。

でもね、先生。

私だけが気づくように準備室って口動かしたの見逃さなかったから。