11 ページ11
返ってきたテストはいつもよりも良くて、
親にもびっくりされた。
私でもびっくりだった。こんな点数小学生以来だよ…。
阿部先生のすごさに衝撃を受けた。
友達にもびっくりされたし。
塾にでも行きだしたの？って聞かれたけど
なんでかなんて教えない、
阿部先生との約束だから。
化学のテストが返されたとき、
解答用紙に放課後準備室。
丁寧な字で書かれていた。
先生のほうを見ると目が合って
少し口角を上げて笑ってくれた。
この日の最後の授業が化学で、そのあとHRしたら放課後だったから、その時間はすぐ来た。
「せんせー、入っていいですか？」
阿「おいで」
ガラッとドアを引けば、いつもとは何か違うにおい。
「なんか実験でもしました？」
阿「なんで？」
「なんか、いつもと違う気がするんですけど」
阿「何それ(笑)」
そう言った先生の胸ポケットにタバコが入っているのを見つけて一人で納得。
よくあの短い時間で外に出て吸ったな。
阿「そういえば、担任がびっくりしてたんだけど、そんなにひどかったの？」
「テストですか？」
阿「そう。」
「ひどいっていうよりやる気が出なかったんですよ、ただ単に。」
そう言うと
阿「俺がいたからやる気出たってこと？」
少しうれしそうに聞く先生。
「そうかもですね」
阿「なら、良かった。」
「せんせーに教えてもらわないとだめみたいなんでこれからもよろしくお願いします(笑)」
阿「え〜、俺ずっと教えるの？」
「だって、先生、でしょ？」
阿「はいはい。わかりました。(笑)」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 100人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひーたん | 作成日時：2020年6月17日 20時
