Snow Clystal ｰ10人の結晶ｰ 1-1

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HR前にクラスにはちゃんと戻ったけど、

私には居場所はない。

蓮くんとは席が離れているし、周りにいる子は女の子ばかりで、少し目線がいたい。

こんなんで一年いれるかな、不安が少しだけ大きくなった。

HRの後に始業式とか色々決めごとをした。

担任は去年と同じ先生。

だから、私のことを見て、友達と同じクラスでよかったなって声をかけてくれた。

二年からは本格的に委員会とかもあって、できればしたくなかった。

でも、みんなやらないといけない。

蓮くんが行くところに女の子たちは集まるだろうし、

何かしたいことがあるわけでもなかった。

担「じゃ、今年の委員会の役員決めするぞ。先に目黒、お前どこやる？」

人気があるのを先生が知っていることもあって、

蓮くんは先に決まることになった。

他の男の子たちはいいのかなとか思っていたけど、

意外とみんなも蓮くんが何をしたいのか気になっているらしい。

目「俺、文化でいいです。」

体育が得意な蓮くんが選んだのはまさかの文化委員。

その瞬間、女の子たちの声が一層うるさくなった。

担「静かにしろー。文化な。じゃ、女子。どうする？」

その声でまた、蓮くんに注目が集まった。

目「俺決めていいんすか。じゃ、有栖川で。」

え？

今私の名前言った？

クラス中の視線が私に集まる。

蓮くんが私に口パクで“これでいいっしょ？”って。

有「はい。わかりました。やります、」

消えそうな声でそう答えた。

.

.

.

有「なんで、私の名前呼んだの、」

目「だって、お前がやれる委員会文化ぐらいしかねえじゃん。あと、ほかの子だと気を使うから、」

目友「あ、俺も文化」

目「おっしゃ。」

帰り道。今日の話をした。

有「蓮くん。ありがと。私一人でどっか違うところだったら死んでた、」

目「だろうね、」

目友「ま、三人委員会同じだったら一緒に帰れることもあるかもね」

目「だな。あ、俺、今日レッスンだわ」

目友「あ、そうなの？じゃ、」

目「また明日」

そう言って別れた。

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