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孤爪君に連れられ、今は保健室にいる。
道中会話はなく、ずっと沈黙が続いていた。
保健室には誰もいなくて、中は真っ暗だった。
孤爪君は電気をつけると、ソファにゆっくりと座った。
そして私も座るよう目で促した。
私は孤爪君の隣に座った。
しばらく両者とも口を開かなかった。
私は何か話題を、と思うが何も言えなかった。
「ねえ、」
沈黙を破ったのは孤爪君だ。
ほんと助かります。
「は、はい」
ぎこちないが返事はすることができた。
やばい。
怖い。
泣きそう。
初対面なのに二人きりはハードル高すぎる。
いや大丈夫。
怖くない。
孤爪君はきっとすごく優しい人。
さっきだって助けてくれたし。
「ふっ、なんで敬語なの」
孤爪君は小さく吹いたあと、口元を緩めた。
全然怖くない。
なんと返したらいいか分からず、黙っていた。
「同学年なんだし、タメでいいよ」
相手がリードしてくれる会話ってすごく楽だ。
先程までの恐怖とは一変し、今はすごく落ち着いていた。
それもこれも孤爪君のおかげだ。
私は安心して口を開いた。
「うん、わかった。さっきは助けてくれてありがとね」
「いいよ。しんどそうだったし」
孤爪君はふわりと微笑んだ。
この人になら話していいと思った。
「私ね、対人恐怖症なんだ」
孤爪君はなにそれ、というような顔をする。
私は構わず続けた。
「人と話すのが恐くて怖くてしかたない」
孤爪君はなにも言わない。
私の話を真剣に聞いてくれているようだ。
「人前に出るのもダメでさっきみたいになっちゃうし。
そのせいで友達もいない。通りすがりの人だって避けて歩いちゃうし。美容院にも行けない」
そこまで話すと孤爪君は私の腰まである長ったらしい髪をチラリと見る。
すると急にこれまでの苦労が思い出された。
人と話すことができなくて何度も辛い思いをしてきた。
涙が出そうになって下を向くと、頭に重みを感じた。
それが孤爪君の手だと気づくのにそう時間はかからなかった。
そのまま頭をくしゃと撫でられる。
「もう怖くないから」
その言葉で堰を切ったように溢れ出した涙。
「...ほんと...っ...情けない」
孤爪君は私が泣き止むまで、ずっと頭を撫でていてくれていた。
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孤爪研磨 - うp主頑張れ… (2016年8月18日 8時) (
レス) id: e6c761f5e4 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ(=ﾟωﾟ)ﾉ - 面白いです！受験生で更新出来ないのはしょうがない事なので自分を攻めないで下さい！例え何ヵ月、何年かかってもずっと待ってますから。安心して勉強して下さい！応援してます！ (2016年1月12日 16時) (レス) id: 58e18e9b88 (このIDを非表示/違反報告)
エノキ - すっっっごく面白いです！更新停止悲しいお〜…(>ο<)早く復活して頑張れ！！皆が好きじゃなくても私が大好きですよん！ (2015年11月23日 20時) (レス) id: 2ee02d19c6 (このIDを非表示/違反報告)
sky(プロフ) - こんばんは。私も中学３年で、同じく受験生です。こんなことを言うのは失礼かもしれませんが、同じ受験生として、頑張って下さい！ (2015年11月22日 1時) (携帯から) (レス) id: ae9fb72407 (このIDを非表示/違反報告)
祈月 - 受験頑張って下さい、私はまだ二年後なのでそういった事はまだよく分かりませんが大変だと言うことは分かります。行きたい学校に行けるといいですね、応援してます。 (2015年11月21日 16時) (レス) id: 55f1d32a01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：被苦人 | 作成日時：2015年8月6日 1時
