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次の日。


昨日のどしゃ降りが嘘のように晴れ渡っていた。




空には青い色を背景に、ぽつぽつと千切れ雲が浮かんでいる。




澄んだ空気が心地良い。




今日は昨日とは違って、弾んだ足取りで帰路についていた。




昨日の大きな水溜まりは、ふたまわりくらい小さくなっていた。




その水溜まりの横を通りすぎようとした。



その時、昨日の出来事を思い出した。



あの人は大丈夫だったのだろうか。



徐々に心配という感情が膨らんでいく。




私は昨日と同じように踵を返し、あの公園に向かう。




遠回りなんて、仕方なくでしかしない私がどうしたものか。





不思議と歩調もいつもより速い。




普段の自分ではないことに疑問を持ちながらも、公園に着く。




そして、ぼろぼろのベンチに目を向ける。






いた。



昨日のあの人だ。




膝の上には猫が乗っている。



黒、茶、白の三色の毛した三毛猫だ。



その猫の背中を愉しそうに撫でていた。





その光景に思わずほっこりしてしまう。





するとその人は猫から視線を外し、キョロキョロと辺りを見渡し始めた。



その視線が私を捉えると、昨日ようにふにゃっと笑った。




私は微笑み返し、その人に駆け寄った。

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- おーーなんかすごいです (2016年8月25日 17時) (レス) id: d885b7a670 (このIDを非表示/違反報告)
天宮叶(プロフ) - 読んでいくうちにとても引き込まれましました。全体的に透明感があって思わずうるっとしてしまいました。 (2016年2月27日 16時) (レス) id: ba642bc330 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:被苦人 | 作成日時:2015年7月20日 19時

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