検索窓
今日:11 hit、昨日:10 hit、合計:17,215 hit

. ページ4

芥川はそんな俺の様子に余計腹を立てたのか、全身に力を込める。すると、芥川の背後から更に大きな黒獣が飛び出してきた。俺は息を一つ吐いて、攻撃を躱す動きを止める。


「貴様っ! 何を考えて……」

「芥川ァ、ちょっと見くびりすぎちゃうかぁ?」


俺は黒獣に向かって手を翳す。その手が触れた瞬間、俺の異能によって黒獣は動きを止める。


「一体何を……っ!」


俺が手を離しても、黒獣は一向に動かない。芥川は混乱したように俺を見つめる。


「芥川が大人しくしてくれへんからやで」


途端、黒獣が疼き始め、鋭い刃のように姿に変える。その先端が黒々とした光沢を見せた。


「暴力はあんまりよくないと思ったんやけど、これじゃあしゃーないよな」


空を切る音と共に、羅城門の刃が芥川の首に突き付けられた。ごくり、と芥川が生唾を飲む音がここまで聞こえてきそうだ。


「な、にが……」

「お前の異能じゃ俺には勝たれへんよ。相性が悪かったな」


静かに芥川に歩み寄る。


「貴様は……」

「たった3人の遊撃隊の隊長兼、今日から芥川の指導役。だるまって呼んでや」


俺が異能を解くと、黒獣は消え、芥川はガクンと膝から崩れ落ちた。


「なんや、腰でも抜けたんか?」


俺は芥川に手を差し出す。芥川は俺の手を取ることもなく立ち上がり、逃げるように去って行った。

.3→←.2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
148人がお気に入り
設定タグ:CR
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

被苦人(プロフ) - そるんさん» 待って頂いてありがとうございます!😭😭😭いつも更新遅くてほんとに申し訳ありません😭😭今後も遅くはなりますが、末永くお付き合い願います🙇‍♀️ (7月4日 23時) (レス) id: dcf9525fc1 (このIDを非表示/違反報告)
そるん(プロフ) - 更新待ってました!!!!!これからも頑張ってください〜!! (6月1日 18時) (レス) @page27 id: 7bb0a126ac (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - 凛さん» 大変遅くなってしまって申し訳ありません😭 (5月31日 20時) (レス) id: dcf9525fc1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 異能力設定ありがとうございました! (5月31日 15時) (レス) id: cf87f55bfc (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - 凛さん» ありがとうございます! 3人の異能力設定はふわっとしか決めていない状態なので、またしっかりと決めて詳細を載せたいと思います! しばしお待ちいただけたら幸いです。 (2022年8月24日 12時) (レス) id: 3dd58736bd (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:被苦人 | 作成日時:2022年8月1日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。