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あれはだるまとなるせが少し大きめを仕事を任されていたため、単独で行動していた日だった。どうして俺だけ外されたのか、忘れてしまうくらいの理由だった気がする。

仕事がなく手持ち無沙汰だった俺の耳に、とある構成員のボヤきが入ってきた。


「今日織田と仕事することになったんだが、俺アイツ苦手なんだよな」

「あぁ、太宰さんの友人とかいう噂の」

「そうそう、何考えてるか分かんねーし」

「お前も気の毒だな」

「全くだよ、別の仕事も立て込んでるのにさ」


俺は少し考え、その構成員2人に声をかける。


「なぁ、ちょっといい?」

「あっ、ありさかさん!? お疲れ様ですっ!」

「お、お疲れ様です!」


敬意なのか畏怖なのか、彼らは勢いよく頭を下げた。


「その、今話してた仕事さ、俺に回してくれん?」

「あっいえ! これは下級構成員の仕事ですので、ありさかさんにやって頂くわけには……」

「俺今日めっちゃ暇してるから逆に助かるっていうか。仕事、立て込んでんねんやろ?」

「……いいんですか?」

「おん、任しとき」

「あ、ありがとうございます!」


そうして譲ってもらった仕事というのは、まさかの掃除だった。


現場で織田という人物に詳細を聞いてくれとのことだった。




「聞いていた話と違うな」


キョトンとする織田に俺は思わず苦笑した。


「代理っす」

「準幹部クラスがするような仕事ではないはずだが」

「俺が代わってくれって頼んだんですよ。あなたに会ってみたくて」

「いつの間に俺は有名人になったんだ?」

「噂程度ですけどね、絶対に殺さないマフィア、とか。太宰さんの友人、とか」

「そうか」


織田はその話についてはそれ以上何も言わず、淡々と今回の仕事内容を話し始めた。


とあるポートマフィア多目的倉庫の眼前にある防波堤のテトラポットに流れ着いたゴミが溜まって悪臭がする、と倉庫の見張り番から苦情が来たらしい。そのゴミの掃除が今回の仕事だった。

下級の構成員はそんなことまでしているのか、と俺は感心した。

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被苦人(プロフ) - そるんさん» 待って頂いてありがとうございます!😭😭😭いつも更新遅くてほんとに申し訳ありません😭😭今後も遅くはなりますが、末永くお付き合い願います🙇‍♀️ (7月4日 23時) (レス) id: dcf9525fc1 (このIDを非表示/違反報告)
そるん(プロフ) - 更新待ってました!!!!!これからも頑張ってください〜!! (6月1日 18時) (レス) @page27 id: 7bb0a126ac (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - 凛さん» 大変遅くなってしまって申し訳ありません😭 (5月31日 20時) (レス) id: dcf9525fc1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 異能力設定ありがとうございました! (5月31日 15時) (レス) id: cf87f55bfc (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - 凛さん» ありがとうございます! 3人の異能力設定はふわっとしか決めていない状態なので、またしっかりと決めて詳細を載せたいと思います! しばしお待ちいただけたら幸いです。 (2022年8月24日 12時) (レス) id: 3dd58736bd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:被苦人 | 作成日時:2022年8月1日 23時

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