だるまさんは転ばない！

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side⇒Arisaka.


『まだやってる？』


そんなメッセージがdiscordに届いたのは日付が変わってすぐだった。送り主を見て、あ〜またなんかあったんだろうな、とすぐに察しがつく。『やってるよ』と短く返せば、数秒後に『いく』と返信があった。


｢あ〜、なるせ。だるま来るっぽい｣

｢えぇマジ？ 電話どうやったんやろ｣

｢まぁ根掘り葉掘り聞かせてもらいますかぁ｣

｢また俺らが慰めるんか〜｣

心配混じりの悪ノリもなるせはちゃんと分かっているようで、つくづく空気の読めるやつだなと感心する。


｢うぃーす｣

VCに入ってきただるまはいつものように気の抜けた声で挨拶をした。案外元気そうかもしれない。俺となるせも同じように｢うぃーす｣と返した。


｢なぁ……聞いてや……｣

前言撤回。全然元気そうじゃなかった。


｢どうしたんだるま。彼女との寝落ちモチモチは？｣

｢もう終わったん？｣

からかい気味に言うなるせに俺も続けて言う。


｢明日朝からバイトや言うから早めに寝かせた｣


次の日早いのにだるまの誘いを断らなかったのか、と思った。それだけでも十分愛されている要素にはなりうると思うのだが、だるまは一体何をそんなに焦っているのだろうか。

しかし、だるまにそれを言えば｢Aは優しいから断らんのや｣なんて返されそうで、そういう慰めはきっと意味が無いのだろう。

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