幼馴染みCと転校生S【青】【桃】

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桜庭さとみ視点＿＿＿＿＿









朝、いつも通り校門をくぐる





ころんが風邪引いたって昨日Aから連絡きたけど、今日学校来れるのかな
てか休みの日に風邪引くって学校休めないしついてないなあいつ()





なんて考えながら昇降口に向かっていると、後ろからぱたぱたと足音が聞こえてきた







『おはよ〜さとみくんっ』







俺の目の前に現れたと思ったら、横に移動し同じペースで歩くA







「おはよ〜誰かと思った笑」


『びっくりさせちゃった？笑
いや〜前にさとみくん見えたから追いかけてきた』ﾆｺｯ







ﾄﾞｸﾝｯ







俺は自分の心臓が跳ねたことに気づく







なんでそんなことさらっと言うのかな〜
“追いかけてきた”なんて笑顔で言われてドキッとしないわけがない
ほんと罪なやつ、心臓に悪い







動揺を隠せない俺に、どうしたの？と顔で見つめてくるA

ふと、“今日1日、ころんが風邪で休んでくれれば2人きりで過ごせるのかもしれない”という自分勝手な考えが思い浮かんだ

でもそれはばさっと切られ、聞きなれたがさがさの声が後ろから聞こえてきた







「A〜
まったく…僕を置いてかないでよ」







あ〜来ちゃった
ってまるでころんが邪魔みたいなこと言ってるな、俺







『あ〜ごめんて』


「もう！知らないからね！」


『めんどくさい彼女かあんたは』


「ぷんぷん！」


『やっぱまだ風邪引いてるでしょ、家帰って寝た方がいいよ』


「いや治ってるし！」


『はいはい』








漫才みたいないつもの会話をする2人
こんな場面を見ると、勝手に胸がチクチクしてわけのわからない感情でいっぱいになる

Aと話して楽しそうなころんの顔
それにつられて笑顔になるA

でも俺には、そんなころんの顔が“Aの隣は僕なんだ”って見せつけられている気がしてイラっとくる









あぁわかった









きっとこれは









“恋”ってやつなんだろう

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