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親密度3 ページ3

今日は3日目、木曜日。

今のところ、かなり余裕で報酬圏内に入っている。
だがしかし油断は禁物だ。私は知っている。後半の追い上げまじ凄まじい。


昼休みになり、上機嫌で屋上という名の秘密基地に向かう。そして今日もイベントに励んでいた。


ガチャ


扉の開く音がする

え、待って嘘でしょ誰か来た?
先生じゃありませんように。先生じゃなくても私の邪魔するなよ。集中してるから。話しかけるなよ。絶対にだ。


そんな私の願いは届かない。
足音は私のすぐ側で止まった。


しばらくの無言


え、何?今ゲームしてるからまじでどっか行ってくんないかな。無視しよ。

視界の端にちらりと映った上履きの色は、青。
1年生だ。対する私は3年生。うん、問題ない。

人としてどうなのかと聞かれたら痛いが、1年生に知り合いはいないはずなのでまあいいだろう。


「あの」

聞こえた声は、どうやら男子生徒のものだった。
いや話しかけてくんのかよ


だがしかし、答えない。
私の目は画面に釘付けである。
答える気がないのが分かったでしょ。早くどっか行きなさい。


「屋上って立ち入り禁止じゃないんですか」

うぐ、それは痛い
…仕方ない

『鍵、拾ったから』

目線を上げずに答える。気は済んだか少年よ。早く立ち去りなさい。


「俺もここで過ごしていいですか」

は?
なんて?

『いや普通に困る』

秒で断った。ごめんよ少年。私今ガチで頑張ってるから邪魔されたくない。


さすがにこれで諦めて帰るだろう
私の考えは甘かったと、直後に思い知る。


「屋上の鍵、開いてるって言いふらしますよ」

『やめてください』


何だこいつ、普通先輩脅すか

だけどそれは普通に困る。

「じゃあ、居ていいですか」

屋上に入れなくなるぐらいなら、少年の出入りを認めた方が良さそうだ。

『私の邪魔しないなら勝手にしていいよ』

というか別に私の私有地なわけじゃないんだから許可とらなくても勝手に入れば良くないか?

まあそんなこと絶対言わないけど。


その後はお互い全く喋ることはない。

イベント3日目、秘密基地を共有する仲間ができた。




ちなみに私は1度も画面から顔を上げていない。

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aoilovexanxus(プロフ) - らきさん» テニプリの自由気ままなマネージャー1と2のパスワードわからないので教えて下さい (2020年6月28日 19時) (レス) id: 6a6a043b0a (このIDを非表示/違反報告)
らき(プロフ) - 咲さん» コメントありがとうございます!いえいえとんでもないです(笑)読んでくださってありがとうございました^^ (2020年5月16日 12時) (レス) id: b8f86eff26 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 完結おめでとうございます!素敵なお話をありがとうございました!! (2020年5月15日 21時) (レス) id: 00a9b70708 (このIDを非表示/違反報告)
らき(プロフ) - 紅梅さん» コメントありがとうございます!お手本だとかもったいないお言葉です、とても嬉しいです(;_;)完結までお付き合い頂けたら幸いです^^ (2020年5月13日 21時) (レス) id: b8f86eff26 (このIDを非表示/違反報告)
紅梅(プロフ) - 国見ちゃんまじ神かて! 毎回のごとくキュンキュンさせていただいおります〜(´艸`*) らきさん執筆上手すぎます!! お手本にさせていただきますm(_ _)m (2020年5月13日 10時) (レス) id: 590d5b732c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らき | 作成日時:2020年4月26日 17時

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