マイペースな後輩に懐かれた【国見英】

親密度16 ページ16

でも知ってる、別に特別な意味はないんだよね。
理由は？って聞いたらなんとなく。って返ってくるんだよね。
Aちゃん知ってる。だから動じない。


『ふむ、よかろう』

自分でも何キャラだよって感じの返事をしてしまった。

「ありがとうございます」

英くんはそう言ってふわっと笑った。



…え、笑った？


げ、激レア…！！笑顔初めて見た…！！君、笑えたのか…！！(失礼)
いつも話してる時、表情筋死んでんなあとか思っててごめんね(失礼)



「連絡先教えてください」

『え』

「明日の時間とか後で送るんで」

『今でよくない？』

「把握してないんで」

『おいバレー部員』

「…ダメですか？」

『だ、ダメじゃないですけどもっっ』


待ってやばい、絆されかけている。なんかこう、推しに向けるのと同じような愛着が湧き始めている。くそっ、後輩とはずるい生き物だな！！

まあ、お前はまだ推しには勝たんけどな！！



某メッセージアプリで友達追加をして、今日はお開きだ。明日は早起きしなくていいことを願う。






その夜、お風呂から上がると通知が2件来ていた。


＜国見英です＞
＜12時 第一体育館＞


時間と場所だけが書かれた簡潔な内容に、文面でも無口なのか、とついつい笑ってしまった。
いや、もしかして文字を打つのがめんどくさいだけなのではなかろうか。そうだとしたらめちゃくちゃ面白い。






あ、来週から屋上行くのやめていいか聞くのすっかり忘れてた。

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