角名くんの作戦勝ち【角名倫太郎】

作戦その17 ページ17

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「どうだった？」


声をかけてきたのは角名くん。


『すごい面白かった。やっぱウチのバレー部最強』

「それは良かった」




「お前らここにおったんか。集合すんで……誰やその子？」

「北さん！Aちゃんですよ、俺の応援に来てくれた！」

「侑じゃなくて俺だよね？」

『いや、あの』

「ほお、侑だけやのうて角名まで手懐けとるんか」

『手懐け…？』

「こいつらの相手させてしもうてすまんな。Aさん、やったか？」



き、北先輩から名前呼びだと…！？これは都合のいい夢ですか…？

はっ。いけないいけない、しっかりしないと。



『はい！角名くんと治くんと同じクラスのAAです！』

「ん。自分は主将の北信介言います」

『存じ上げております……！』

「そうか、よろしゅうな」


ほ、微笑んだ……！天使かな？？

天使度合いでは治くんといい勝負だ。



「ほな、こいつら回収していくわ。良かったらこれからも仲良うしたってな」

『はい！』



北先輩に頼まれて、断れるわけがないんだわ。



連行されることに文句を言っていた侑くんだったが、北先輩の鋭い眼光を向けられた瞬間、大人しくなった。心なしか、垂れ下がった耳が見える。


普段は自由人の角名くんも、北先輩には逆らえないみたい。治くんと共に、大人しく2人の後をついて行った。




やっと帰れるわ。



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