【黃紫、緑桃】甘い空気はもう沢山！【赤青、黒橙】 (ページ21)

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じゅーなな！ページ21

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side.ラウール

うん、見なかったことにしよう。みなかったことに…
恐らく佐久間くんは僕は見てないって思ってるし。
阿部ちゃんの目が笑ってなかったとか絶対言わないようにしよう、うん。

深「準備できたかー？行くぞー。」

佐/ラ「「はーい！！」」

吹き抜けだから、リビングからの声はよく通る。
佐久間くんと二人して大声で返事をして我先にと階下へと駆け下りた。

岩「ったく、佐久間ももうちょい運転しろよ。」

佐「にゃはは〜ごめんねひかる、ありがとぉ。
また練習しておくであります！」

軽口を叩きあう2人を見ながらみんなの後について車に乗り込む。
阿部ちゃんがまた軽く岩本くんを睨んでた気がするけど気の所為気の所為。
……阿部ちゃん、めっちゃ嫉妬深いんだなぁ。

宮「あ、そうだラウール。今日の夕飯何が良いか考えて
ふっかに言ってその材料も買ってもらって。
今日はラウの歓迎会だから好きなものなんでも作るよ。
まぁ、みんなに店の方まで来てもらうことになっちゃうけど。」

ラ「わ、わかった！ありがとう舘さん、行ってきます。」

好きなものなんでも作るって…
めちゃめちゃ高価なものとか頼んだらどうするんだろ。
まぁ、僕の一番好きな食べ物は手軽めだけれども。

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そうしてやってきた大型ショッピングモール。
なんか久々だなぁ、母さんときた以来だ。一緒に来る友達いないし。

深「岩本さん運転あんがとね。」

岩「ん。気をつけろよ。」

深「はいはい、子どもでも女子でもないんだから大丈夫だってば。
照もいってらっしゃい。」

そんなことを喋りながら、ちゅっと可愛い音を立ててちゅーをする2人。
思わず目を背けて横を見ると、佐久間くんも同じようにしていて目が合った。

佐「っ〜〜〜〜！！」

かあぁ、と音が聞こえそうなほど真っ赤な顔の佐久間くん。
…ぴゅあだね、流石に僕もそこまでじゃないよ…
あ、さっき阿部ちゃんにほっぺにちゅーされただけで
耳まで真っ赤にしてたんだった。

深「はい行くよ〜。」

何事もなかったかのように僕らを顧みるふっかさん。
うん、なんか…こなれてる感がすごい。熟年夫婦か。

深「ラウより真っ赤になってどーすんのさくちゃん。
相っ変わらず恋愛赤ちゃんね？恋人いんのに。」

佐「ううううるさいなっ！お前みたいに女のコ引っ掛けて遊んでないの！！」

深「いや俺も今は遊んでねぇよ！？」

耳を疑う衝撃の一言。“今は”って、“今は”って言ったよこの教師。
よく先生になれたね…